「「瑞風」の最上位クラス「ザ・スイート」
さあ、いよいよJR西日本が誇る「瑞風」の最上位クラス「ザ・スイート」の室内を見てみよう。
「ザ・スイート」があるのは7号車。驚くことに7号車はこの部屋しかない。そう、「瑞風」の最上位クラスは1両丸々使って構成されており、このような設計は国内では「瑞風」だけ、世界的に見ても希少な「1両1室」という超絶豪華なレイアウトとなっている。
701号室のドアを開けるとそこには客室に続くエントランスが。正面にはプライベートバルコニーがあり、外の風を感じることができる。
階段を上がるとリビング・ダイニングスペースがゲストをお出迎えする。写真だけ見ていると、列車であることを忘れてしまう光景ではないだろうか?
リビング・ダイニングスペースで食事を楽しめるのも「ザ・スイート」の特権
豪華で開放的なリビングを抜けると、続いてラグジュアリーなベッドルームがある。窓が大きく、景色を見ながら横になれるのもいい。。
ここまででも十分に驚きの設備だが、極め付けが一番奥にレイアウトされたバスタブ付きのバスルームだろう。白を基調とした明るいバスルームにはシャワーブースのほか、猫足の本格的なバスタブも完備。列車の揺れでもお湯がこぼれない特許取得の特別設計だ。
ディフューズ加工された天窓からは天然光がやわらかく室内に注ぐ。バスタブの横には窓もあり、車窓を眺めながらの入浴も楽しめ、まさに列車ならではのバスタイムが過ごせる。
「ザ・スイート」にはトイレがエントランスとバスルームの2か所にあるが、これはリビングスペースにほかのゲストなどを招待する、といったシチュエーションを想定した配慮だ。まさに走るホテルの「スイート」のしつらえと言えるコンセプトであろう。
部屋のソファはベッドに転換もでき、2〜4名での利用も可能。食事なども隣の食堂車ではなく、自室で楽しむこともできる。
ここまで「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」のゲストルームを探検してきた。しかし、この列車の魅力はまだまだこんなものではない。特別な旅のおもてなしのストーリーを別編にてご紹介しよう。
取材・文/村上悠太