2度の失敗を経てハズレ銘柄を見抜く
以前からIPO投資で利益を得ていたのですが、2013年頃から世間の注目度が上がり、抽選に当たらなくなりました。
そんな中、久しぶりにウィルグループというIPOに当たったのです。人材派遣会社という競合他社が多い企業で、期待はできないと思いながら購入すると、嫌な予感は当たり、初値は公募価格を下回って損失が出たのです。この時、やはり銘柄を吟味する必要があると痛感しました。
そして、2014年にジャパンディスプレイというIPOに当選し、調べた結果、損をする可能性が高いという結論に。しかしせっかく当たったからと何の根拠もなく手を出したところ、案の定、公募価格900円に対して初値769円と大幅な公募割れ。この2つの経験をもとにハズレ銘柄の共通点を見つけ出しました(次ページ参照)。
それ以降、ハズレ銘柄にもアタリ銘柄にも当選していますが、圧倒的に多いハズレ銘柄はきちんとスルーしています。
【2019年をこう読む!】
米国景気の後退懸念から、日本の株式市場は上昇しにくい局面となりそう。ただ、相場全体がさえない時こそIPOに注目したいもの。きちんとハズレを見極めてマメに応募しましょう。くれぐれも証券会社の口座開設を忘れずに。複数の口座で応募すると当選確率も少し高まります。
識者に聞いた!IPOハズレ銘柄の特徴
(1)資金吸収規模が大きい(100億円以上は厳しい)
(2)株主に投資ファンドがいる
(3)公募株より売出株が多い
(4)業種に目新しさがない
(5)再上場銘柄
(6)上場日に同時上場銘柄がある
現在IPOの抽選は超難関。「そんな状況で当選するということは、不人気のハズレ銘柄が当たっていると思うほうがいいでしょう」(藤原さん)。右の6つのポイントは、IPOのトリセツである目論見書を見ればすぐにわかる。ソフトバンクのケースでもわかるように、特に規模の大きいIPOは要注意。
識者に聞いた!ココで情報収集
藤原さんによると、IPO投資ではネット上の評判もかなり参考になるという。多くの人から当選している報告があがっていると、ハズレの不人気銘柄である可能性が高いという。当たっている人が少なければ、一転チャンスになる。
96ut.com 玄人
各IPOごとに、投資家がどう評価しているかを「スタンス予想グラフ」として、わかりやすくビジュアル化。
本特集に記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行なって下さいますよう、お願い致します。また、掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失を被っても損害等の保証は一切行なっておりませんので、予めご了承下さい。
取材・文/松岡賢治