ロボットが自動で掃除をするという新たなカテゴリーを創造した『ルンバ』や床拭き掃除用の『ブラーバ』でおなじみのアイロボット。学生時代に、仲間と会社を立ち上げたコリン・アングル氏に、子供時代のエピソード、苦難続きだった経営、アイデアの源、そして問題が発生した時の解決法を聞いた。
What do you want to have happened?
1967年、アメリカ、ボストン生まれ。マサチューセッツ工科大学(MIT)大学院卒。電気工学学士、コンピューターサイエンス修士。1990年、MITのモバイルロボットラボのロドニー・ブルックスとヘレン・グレイナーの3人でアイロボットを設立。1997年にCEOとなり、2008年より会長と兼務。
ロボット開発が「自分の天職、進むべき道」だと感じました
問題を解決する革新的な方法を探した少年時代
――2009年からアングルさんの主導で始めたプログラム「アイロボット STEM」が、日本で開催されるようになりました。小学生が『ルンバ』を動かすワークショップに講師として参加されていましたが、いかがでしたか?
「子供たちが『ルンバ』を自らプログラミングし、複雑な操作ができるようにするという困難な課題に取り組んでもらいましたが、各グループともうまくやっていましたね。様子を見ていて一番うれしかったのは、子供たちが熱意を持って課題に取り組んでくれていて、それが成功した時にとても喜んでいたことです。ロボットというのは〝魔法〟のような存在。子供たちに科学や技術への関心を持たせるだけでなく、何かしらのインスピレーションを与えるものだと思っています。『アイロボット STEM』を開催するたびに、子供たちがマジックにかかっているのを目の当たりにすると、こうした活動をもっと広げ、そして継続していかなければと思います」
あの人気SF映画が『ルンバ』誕生のきっかけ
コリン少年が夢中になった映画は、『スター・ウォーズ』。劇中に登場する移動式ロボット「LINデモリッションメク自立機雷敷設装置」がルンバ着想の原点になったという。