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もしも上司に「明日からもう来なくていいよ」と言われたら?

2019.01.30

職場で、いきなり「明日からもう来なくていいよ」と誰かから言われたとしたら、どうするだろうか。誰から、いつ、どんな状況で言われるのかによっても、その意味合いは大きく変わってくる。今回は、「明日からもう来なくていいよ」と言われたときのパターン別対処法を、職場の人間関係解決コーチ、社会保険労務士の宇野紳一さんにレクチャーしてもらった。

「明日から来なくていい!」と言われた状況を5W1Hで確認しよう

もし、一般的な会社において、上司や役員、社長から、「君、明日からもう来なくていいよ」と言われたら、どうすればいいだろうか。宇野さんは次のように話す。

「『明日から来なくていい』と言うのは、受け止め方によっては、解雇を告げられたとも取れます。労働契約法第16条で『解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする』と定められています。雇用関係において、解雇することはとてもむずかしいことだと多くの使用者は理解しており、簡単にそのときの気分で労働者を解雇することはできません。解雇は、就業規則に定める懲戒処分の中でも、一番重い処分であり、客観的に合理的な理由と社会通念上、相当であることを満たすのは容易ではないためです。

ですから、『明日から来なくていい』と言われたら、『はい、わかりました』と素直に受け入れる必要はありません。相手の意図を想像しながら、自分にはこの言葉を言われる理由はあるだろうか、言われるほどのことをしただろうかと冷静に考えることが先決です」

宇野さんは、その冷静な判断のためにも、言われたときの状況を次のように「5W1H」で確認していくのがいいそうだ。

1.Who~誰が言ったのか

「まず、『明日から来なくていい』という発言は、誰が言ったのかということが肝心です。社長、役員、人事担当者、総務、部長、係長、上司、先輩社員いずれかによって異なります。このような、働く人の人生を左右する恐れのある人事権を含む重要な『業務命令』は、本来、権限のある人物、つまり労働基準法でいうところの『使用者』でなければ言うことができません。労働基準法第10条で規定する使用者は、社長や経営者はもちろん、取締役、労務担当者、人事担当者、工場長も含むと言われています。あくまで事業主と共に経営を担当する者ですから、係長、主任などの直属の上司や先輩社員は、『明日から来なくていい』という言葉を発する権限はありません」

2.Where・When~どこで、どのようなタイミングで言われたのか

「どこで言われるかも重要です。社長室や会議室に事前に誘われたりした場合は、あらかじめ計画されている可能性が高いです。一方、みんなのいる前で口論になった末に、感情的に『明日から来なくていい!』と言われたのであれば、場当たり的につい口から出てしまったケースが考えられます。飲み会や宴会の場でも発生しやすいですが、酒席での発言が法的な効力を持つかどうかは微妙なところです」

3.What・How~相手は何をどのように言ったのか

「『明日から来なくていい!』の前後にどんな言葉のやりとりがあったかのも重要です。『最近やる気ないな』『仕事のミスが続いているから』なのか、『うちの会社には合わない』『もう顔を見たくない』なのかによって相手の真意を知ることができます。
またどのように言ったのか、つまり相手の表情、感情、身振り・手振り、姿勢、目線等、ノンバーバルの部分から感じ取ることが重要です。これらは細かに記録しておくとよいです」

4.Why~相手はどのような理由から言ったのか

「なぜ相手はそう言ったのか、それを言われた側はよく考えてみる必要があります。会社の業績が悪くて人を減らしたい、仕事のミスの責任を取らせたい、勤務態度が不良などどれなのか」

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