創造力が必要とされるため、今後もAIに代替されづらいと言われている「クリエイティブ系職種」。一口にクリエイティブ系職種といっても、実際に制作する側のクリエイター、ライター、デザイナーなどと、その制作を管理する側のディレクター、プロデューサー、編集者などに大きく分けられる。
専門職のため人気が高いイメージもあるが、クリエイティブ職で年収が高いのはどんな企業なのだろうか。今回はキャリコネの「クリエイティブ系職種の年収が高い企業ランキング」をユーザーのコメントと一緒に紹介しよう。
クリエイティブ系職種の年収が高い企業ランキング
1位:NHK(日本放送協会)(平均年収629万円)
日本で唯一の公共放送機関で、テレビ・ラジオ放送を行う。全国各地に放送局があるため、記者、ディレクターなどが全国で活躍。住宅補助や特定日当などの諸手当が厚い。
「転職を考えてみると、あらためてここの報酬の高さに驚く。他局と比べると低いという言い方もされていたが、最近では差はあまりないのかもしれないとも思う」
(制作ディレクター/30代前半男性/年収900万円/2011年度)
2位:グリー(平均年収593万円)
2004年にモバイル向けSNS「GREE」を公開し、現在はモバイルソーシャルゲーム、メディア事業なども展開。クリエイター育成に注力しており、時差出勤などの福利厚生制度も手厚い。
「2013年当時、売上は減少傾向だったが、報酬は良かった。同世代と比べても上位の部類でした。自分だけでなく他の人も同様のようでした」
(ディレクター/30代前半男性/年収600万円/2013年度)
3位:サイバーエージェント(平均年収548万円)
国内最大の無料インターネットテレビ局「AbemaTV」の運営やインターネット広告事業などを行う。新卒デザインコースでは能力別給与体系を導入し、最低年俸は408万円~。
「報酬の水準は高いです。入社時の上り幅も、以後の推移も業界水準より良かったように感じます。ただ、『当たるプロジェクトに配属されているか』が大きく、個人個人の能力値とは違った部分で評価されることの多い環境だと感じます。(その状況に納得できる人であれば、おすすめといえます)」
(グラフィックデザイナー/20代後半男性/年収450万円/2012年度)
4位:楽天(平均年収531万円)
国内最大級のECモール「楽天市場」運営のほか、FinTechなど多くのサービスを提供。同社のチーフクリエイティブディレクターには著名な佐藤可士和氏。給与は個人の能力・成果を反映。
「中途入社でした。仕事がかなりハードなものであるとは耳にしていましたが、他社に比べるとお給料が高く、魅力的に思えたので入社を決めました。ただ完全な成果主義なので、人によっては昇級しにくいこともあるのかもしれません」
(Web関連職/20歳後半女性/年収360万円/2008年度)
5位:マイナビ(平均年収520万円)
人材ビジネスを中心に広告やインターネット関連事業を展開。広告・人材コースでは制作・編集職、ITコースでは記者職など、両コースでクリエイティブ職が活躍。時間外手当は15分単位
「ボーナスや残業代で変動するため、リーマンショック後はかなりつらかった。最近は持ち直している。営業職はかなり成績に左右されているようだが、編集・制作・システムなどの部署はよくも悪くも安定しているといえるかもしれない」
(編集/20代後半女性/年収500万円/2013年度)
<調査概要> 「クリエイティブ系職種の年収が高い企業ランキング」
調査対象:『日経業界地図 2018年版』(日本経済新聞出版社)に記載があり、対象期間中に「キャリコネ」に「クリエイティブ系職種」のユーザーから給与明細投稿が10件以上ある企業
構成/ino