まずはドラッグストアで第2世代抗ヒスタミン薬を
以前、第2世代抗ヒスタミン薬は医療用医薬品だったが、現在はドラッグストアで買えるようになった。こうした処方薬から市販品となった薬は「スイッチOTC」と呼ばれる。「長期間における使用実績がある」「副作用が比較的少なく、他の薬剤との相互作用でも重篤な副作用がない」といった有効性や安全性が認められた、いわば国のお墨付きである。
ドラッグストアに並ぶ、『アレグラFX』『アレジオン20』『クラリチン』『エバステルAL』などが、第2世代抗ヒスタミンのスイッチOTCだ。
「もしも、花粉の時期になっても効果が出なかった場合は、他の市販の第2世代を服用してみるのもいいでしょう。相性は人それぞれです。また、飛散期であってもできるだけ、副作用の少ない第2世代抗ヒスタミンを服用することをおすすめします」(清益さん)
クリニックへの通院ならジェネリックでさらに安く
もちろん、花粉症対策としても最も良い選択肢は、クリニックに通うこと。自分に合った薬を処方してもらえることが何よりのメリットだ。
「市販されていない『ビラノア』『デザレックス』といった新しく、効き目の強い薬を処方することができます」(前出・大場さん)
ドラッグストアでも購入できる『アレグラ』や『アレジオン』などをはじめ、ジェネリックも登場しているので、薬代をさらに抑えることも可能だ。
とはいえ、「通院する時間がない」というビジネスパーソンも多いはず。手軽な市販薬を選ぶか、時間を見つけて、高い効果が見込まれるクリニックを受診するか。
いずれの場合でも、飛散の予測時期に合わせて、第2世代抗ヒスタミン薬による初期療法をまず行なうことが、花粉症対策の第1歩なのだ。
第1世代抗ヒスタミン薬には即効性があり、第2世代抗ヒスタミン薬は持続性が高い。
取材・文/編集部