ノートパソコンで唯一の拡張性となるメモリの選び方。
BTO(Build to Order)でノートパソコンを注文する場合は、用意された候補の中から、CPUやメモリの容量を変更できる。ただし、店頭で購入した場合や、BTOでの購入後にユーザーが変更(増設)できるのは、ほとんどの場合メモリだけだ。
このメモリとは、パソコンの一時記憶領域のことで、この容量が少ないと、アプリの動作が遅くなったり、クラッシュして落ちやすくなったりする。購入後の変更も可能とはいえ、けっこう面倒な作業だけに、できれば購入時にベストな容量を選んでおきたい。では、実際、どの程度のメモリを積んでおけば安心だろうか?
ノートパソコンの使い方に応じた、メモリ容量の選び方
32bit OS(例えばWindows XPやVista)では、メモリ容量の上限(システムがアクセスできるメモリ空間の限界)が4GBまでだったが、Windows7以降の64bit版やMacOS(Intel Core2 Duo以降)では、2TBまでのメモリを搭載できる。
しかし、価格面を考慮すると、8GBから64GBあたりまでが現実的な選択だろう。メモリ容量の目安は、使用するアプリケーションにもよるが、メールやWebでのブラウジング、オフィスソフトを使う程度であれば8GB~16GB。動画編集やCG作成などの、重いデータの処理が主になるなら32GB~64GBといったところだ。
ノートパソコンの選び方、大学生はちょっと特徴的?
ここで、ちょっとおもしろい例として、大学生のノートパソコン選びを取り上げたい。というのも、大学生は、理系か文系かでノートパソコンに求める性能が変わってくるからだ。
まず、理系の場合は、授業の内容によって特殊なアプリを入れたり、CPUに負荷がかかる使い方をしたりするケースが多い。そのため、CPUの性能やメモリの容量に高いものを求める傾向にある。
一方、文系の場合は、文書作成やネットでの情報検索などの、それほど高い性能を求めない作業が多い。携帯性を重視して、ノートパソコンではなく、タブレットを愛用する学生も多いようだ。
上記の作業がメインであれば、タブレットにキーボードをつければ十分に対応できる。タブレットでできることは、パソコンとそう変わらないうえに、軽くてコンパクト。コストパフォーマンスも悪くない。授業が終わったらサッとバッグに放り込める手軽さとスマートさは、確かに文系の学生にウケそうだ。
テクノロジーの進化とともに、コンピュータの形態や使い方はどんどん変化していく。情報のアンテナを高く立てて、自分の目的と個性に合った製品を、自分自身で選ぶようにしたい。
取材・文/ねこリセット