(3)名探偵コナン
アニメ作品も要チェック! 20年以上にわたって多くのファンから愛され続けている漫画『名探偵コナン』の劇場版も、見逃せない。ストーリーの面白さはさることながら、キャラクター達がとにかく魅力的だ。
『劇場版名探偵コナン ゼロの執行人』(2018年)
“安室の女”なる流行語まで生み出した人気キャラクター・安室透が活躍する劇場版第22作目『名探偵コナン ゼロの執行人』は大ヒットを記録した。
東京湾にある巨大なサミット会場「エッジ・オブ・オーシャン」で、大規模爆破事件が発生。公安警察の秘密組織・通称「ゼロ」に所属する安室透が事件に関係していることが明らかになる。
『劇場版 名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)』(2016年)
第20作目『名探偵コナン 純黒の悪夢』は、ある夜警視庁にスパイが侵入する事件から物語が始まる。安室率いる公安と少年探偵団、FBI、黒の組織が戦いを繰り広げる。
機密データを持ち出したスパイは駆けつけた公安から車で逃走するが、FBI赤井秀一に撃たれて橋下に転落する。
『劇場版 名探偵コナン 迷宮の十字路(クロスロード)』(2003年)
第7作目の『名探偵コナン 迷宮の十字路』(2003年)は、京都を舞台にした“和の情緒”溢れる風流な作品。
古美術品を狙う窃盗団「源氏蛍」のメンバーが次々と殺害される事件が発生。同じ頃、仏像が盗まれた京都の寺から依頼を受けた毛利小五郎はコナンを連れて京都を訪れていた……。
倉木麻衣のテーマソング『Time after time ~花舞う街で~』もマッチしている。タイトルの“迷宮の十字路”は、南北と東西の道が碁盤の目のように交わる京都市内の街路を意味しており、これが本作の謎解きのカギにもなっている。関西の話だからなのか、コナンの友人である服部平次が大活躍する。
(4)昭和の名作ミステリー
最後に、昭和の名作ミステリーを紹介する。閉鎖的な空間に漂うジメジメとした不気味さが、独特の魅力に繋がっている作品が多いように思う。
横溝正史の『金田一耕助シリーズ』は、ボサボサ頭とヨレヨレの着物がトレードマークの名探偵金田一耕助が主人公。個性豊かな俳優達が、色々な“金田一”を演じている。強烈な映像も人気の理由のひとつだ。
とくに『犬神家の一族』と『八つ墓村』はあまりにも有名なので「ごっちゃになる」という人も多い。“湖から脚2本が『犬神家』、頭に懐中電灯2本が『八つ墓村』”と覚えておくと便利だ。
『犬神家の一族』(1976年)
真っ白なマスクの“スケキヨ”でお馴染み『犬神家の一族』は、市川崑監督・石坂浩二主演で2006年にも製作されている。大金持ちの犬神佐兵衛が残した莫大な遺産を巡って、呪われた一族が相続争いを展開する。舞台である那須は、信州にあるという設定の架空の市。
『八つ墓村』(1977年)
『八つ墓村』は、野村芳太郎監督・渥美清主演。実際にあった連続殺人事件をモチーフにしており、ビジュアルもかなり不気味で恐ろしい。
八つ墓村は、欲深い村人によって惨殺された8人の落武者の怨霊に祟られているという言い伝えがある。そんな忌まわしい村に、ある日八つ墓村出身の寺田辰弥(萩原健一)が自身の出生の謎を知るために帰ってきた。同じ頃、30人を超える大量連続殺人事件が発生したため、名探偵の金田一が依頼を受けて八つ墓村にやってくる。
『悪霊島』(1981年)
『悪霊島』は、鹿賀丈史演じる男前な金田一耕助が主役。瀬戸内海の刑部島出身の億万長者・越智竜平から人捜しの依頼を受けて、島にやってきた金田一。しかし、探していた男は瀕死の状態で発見され、間もなく死亡する。男が残したテープには、「あの島には恐ろしい悪霊が取り憑いている…腰と腰がくっついた双子…鵼の鳴く夜は気をつけろ……」という不気味なメッセージが。閉鎖的な島で次々と発生する奇怪な事件を、名探偵が解決する。
『ゼロの焦点』(2009年)
社会派ミステリー作家・松本清張原作の『ゼロの焦点』は、犬童一心監督、広末涼子主演。結婚直後に行方不明になった夫を探す禎子(広末涼子)は、不可解な連続殺人事件に巻き込まれる。見合い結婚だったために夫の過去についてほとんど知らなかった禎子は、少しずつ真実に近づいていく。広末涼子・中谷美紀・木村多江の3人の女優が、それぞれの“女の情念”を見せる。