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クイーンの語り尽くせない魅力を語り尽くす!

2018.12.29

 映画「ボヘミアン・ラプソディ」が、大ヒットしている。この原稿執筆時での興行収入が、約64億円(約467万人動員、12月24日時点)。あの「シン・ゴジラ」が約83億円だから、イギリスの一ロック・ミュージシャン(バンド)を描いた映画としては、破格の大ヒットだ。 クイーンがリアルタイムの僕は、公開3日目に同世代のロックおじさん3人で見に行き泣き合った。同じような声をたくさん聞く。この時の映画館には制服姿の女子高校生が1人いたものの、ほとんどが同世代のおじ(い)さん、おば(あ)さんたち。ところがその約2週間後にもう一度行くと、過半数が僕より遙かに下の世代だ。テレビをはじめ各メディアで絶賛され、クイーン・ファンならずとも映画館に足を運ぶ人が激増したのだろう。

 フレディ・マーキュリー、そしてクイーンに思い入れたっぷりの僕が感動するのは当たり前としても、とりあえず名前といくつかの曲くらいは知っている程度の“普通の人”に、はたして響くのだろうか? 最初に映画を見たときの疑問だったが、これだけの興行収入からして、多くの人の心を打ったに違いない。

1977年のレッド・ツェッペリン「永遠の詩」以来、人生2度目の映画パンフレット購入(おじさん3名全員購入)。

当時、人気に火をつけたのは女の子だけでなく“僕たち男の子”もだ!

 クイーン初期の、そして全部チェックしたわけではないが現在の報道に対して、異を唱えたいことがある。

“クイーンは日本で火が付いたバンドだ”

 これはその通りだろう。デビュー時のクイーンは、アメリカではどうだったかわからないが、イギリスではあまり評価されなかったらしい(酷評とも言われている)。

 しかし日本では、当初から大いに評価された。圧倒的な影響力を誇ったロック雑誌『ミュージック・ライフ』が、強力にプッシュしたのだ。僕も愛読者だったから、よく覚えている。『ミュージック・ライフ』の編集長は女性で、女性目線&感性から「このバンドは日本で当たる」と確信したという。デビュー時のクイーンは、王道美青年のロジャー・テイラーとブライアン・メイ、ある意味異形で際立つフレディ・マーキュリー、誠実で普通っぽいジョン・ディーコンと、見た目粒ぞろい。

 あの時代の日本の女の子には、顔のいい白人男性に魅せられやすいという傾向(適格な表現ではないが、他の言葉が思い浮かばない)があった。敏腕女性編集者が、クイーンは娘心を直撃すると読むのは必然だろう。よって当時、そして今も、クイーン人気の起爆剤は、日本人女性のハートをわしづかみにしたルクスだとされている(と、僕は受け取っている)。

 だが、クイーンに魅せられたのは女性だけではない。クイーンのデビュー前に、レッド・ツェッペリン、デイープ・パープル他のハード・ロック、キング・クリムゾンやピンク・フロイド他のプログレッシブ・ロックを聴いて、日本の歌謡曲やフォーク・ソングとは全く異なる“ロック”という音楽に傾倒していた野郎どもも、真っ当に評価していたのだ。

 男から見ても4人はカッコよかったし、曲もカッコよかった。昨今の報道にもよく出てくる、「あのヒラヒラした衣装はなんだ」とか「あんなの、ロックじゃない」と非難していたのは、日本男児ではない(たぶん、イギリスのメディア)。クイーンは女心だけでなく、男心もつかんでいた。だからクイーン人気に火をつけたのは、女の子だけでなく、“僕たち男の子”もですよ、と強く訴えたい。

デビューアルバム『戦慄の王女』。それにしてもクイーンなのに、なぜ“王女”としたのだろう?

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