冬はメタボリックシンドロームも増える??
日本では、お菓子をはじめ「嗜好品」を1年中入手できます。本来ならば季節差は生じないはずですが、「菓子摂取量」は冬の方が多い(夏より1.4倍多い)傾向があります。
日本の学会が調査した「メタボリックシンドロームの季節的な有病率」は、夏:8.4%、冬:12.4%で、40歳以上で高い結果になりました。
冬は血圧や血糖値が高くなりやすいことに加え、気温が寒いので暖かい屋内で過ごす時間(炬燵に入ってダラダラ過ごすetc)が増え、運動不足になることも関係します。
カラダの脂肪を燃焼させる「リパーゼ」という酵素は、低温だと働きにくくなることも体内に脂肪が蓄積される一因にはなっているようです。
冬の季節は、「(人間にも備わる)飢えに耐える動物的本能から体脂肪を蓄えやすいこと」、忘年会や新年会や正月行事など「カロリーが高いご馳走を食べる機会が多いこと」、「脂肪分解酵素:リパーゼの働きが低下すること」、これらが合わさって「冬太り」や「正月太り」が起きていると考えられます。
前述の日本人大学生を対象とする「冬太り」を実感した約80%は、3か月以内に元の体重に戻っていました。食べ過ぎには”くれぐれも”注意して、楽しい年末年始を過ごして下さいね。
取材・文/倉田大輔(池袋さくらクリニック 院長)