静かにしなければいけない公共の場でも、音楽を楽しめるイヤホン。でも、冬にイヤホンをしているとノイズが走ったり、耳がバチバチして痛くなったりしたことはないだろうか?これはイヤホンの故障や耳の不調ではなく、じつは静電気が原因だ。
この記事では、イヤホンで生じる静電気現象と静電気が起きる条件、さらに、その対策について紹介する。
イヤホンで静電気が起きるってほんと? 現象を分析
秋から冬にかけては、イヤホンに静電気が発生しやすい。いわゆる静電気の現象として、耳がパチバチするだけでなく、イヤホンからノイズが発生して、音楽を聞きづらくなったりもする。これらは静電気が身体に溜まるのではなく、イヤホンを接続しているデバイスに蓄積されて起こる現象だ。
たとえば、身体に静電気が溜まった状態でドアノブなどに触ると、指先から放電されてビリビリを感じる。イヤホンもそれと同じで、耳から放電されたときに違和感を感じるのだ。イヤホンが壊れたわけではないので、を買い替えても直ることはない。
季節や天候に左右される!イヤホンで静電気が起きる理由とは
イヤホンの静電気対策をするために、まず静電気が起きる条件を学ぼう。
静電気が起こりやすい季節は秋と冬。具体的には、湿度20%以下・気温25度以下が条件となっている。逆に湿度が高く、80%以上あると静電気はほぼ発生しない。雨の日は静電気の心配がないため、快適に音楽を聞けるというわけだ。
乾燥や気温以外では、どういう状況だと静電気が発生しやすいのだろうか? 以下に静電気の種類と、その性質を紹介する。
・「摩擦帯電」
物と物がこすり合ったときに起こる静電気。例としては、歩いたり座ったりするだけで、服がこすれて起こる静電気現象など。
・「接触帯電」
物同士や人同士が触れ合って起きる静電気。レジでお釣りの受け渡しをするといったシチュエーションで発生することがある。
・「金属」
多くの人が経験する、ドアノブや車のドアに触れたときのバチッという静電気。イヤホンの場合は本体に金属部分があるため、指ではなくイヤホンに対して放電される。
・「はくり帯電」
くっついていたものが、はがれるときなどに起こる静電気。たとえば、電車の座席に座っていて背もたれから背中を離すときなど。この状態でイヤホンにふれると耳がパチパチっとしてしまう。
上記以外にも、イヤホン特有の動きとして、ポケットからデバイスを出し入れする、デバイスを持ったままジョギングするなどでも静電気が起こる。さらに、Appleの公式サイトでは、風でも静電気が溜まる可能性が言及されている。
静電気の発生を避けたいなら、なるべくイヤホンを出し入れせずに、バッグやポケットに入れたままにするか、ケースを使って保護するといい。