「終活」という言葉はすでに世間に広く浸透しており、皆さんも一度は耳にしたことがあるはずだ。終活にはさまざまな形があり、子育てが終わり定年退職を迎えた人や、まだ定年を迎える年齢ではなくても、老後について今から準備をしておきたいと考える人もいるのではないだろうか? そこで今回は「終活っていつから始めるべき?」「どうやって準備すればいいの?」といった素朴の疑問を解決していき、終活の基本について分かりやすく解説する。
そもそも終活とは何か?
まず、「そもそも終活とは何か?」という疑問にお答えしていく。
終活は『終わりの活動』という言葉どおり、当初は人生の最期を迎える事前準備の意味として活用されていた。葬儀やお墓、遺言書の作成など、自分が亡くなった後に、残される家族のための配慮としての活動であった。しかし現在では、残された家族だけではなく、自身の人生の振り返りや、残りの人生をより良く生きるための活動として認識されている。
[終活のやり方]
終活の具体的なやり方としては大きく分けて、エンディングノート(終活ノート)への記載と生前整理の2つがある。
[終活の準備]
エンディングノート(終活ノート)については後ほど詳しく説明するので、まずは生前整理に関して説明する。
生前整理とは人生の断捨離のようなもので、亡くなった後に残された家族が遺品整理などで困らないようにしておくことだ。生前に時間をかけて必要なものと不要なものに分けて、要らないものは処分しておくと良いだろう。
また、自身の資産(金融資産以外に土地・建物や非上場の株式も含む)が相応にある場合には遺言書を作成の上で、相続税の計算も行い相続人が揉めないようにすることも非常に大事な生前整理の1つである。
[終活はいつから始めるべき?]
それでは、終活をいつから始めるべきなのだろうか? 現実的に考えると、20~30代の人で終活を意識し始めている人はあまり多くないだろう。では、40~50代から始めるべきかと言われると、そうとも言い切れない。
結論から言うと、終活は思い立った今日から始めるべきだ。早く始めることでじっくり時間をかけて終活を行うこともできるので、何か終活を意識するきっかけがあったならば、すぐに行動に移してみると良いだろう。
[50代からの終活]
50代に入ると子育てがひと段落し、“定年退職”という一つのゴールも近づき、残りの人生について考える人も増えてくるのではないだろうか? そんな人たちは先延ばしにせずに、今後の人生をより良く生きるためにも終活を始めても良いかもしれない。