年末年始は、妻や子どもと一緒に自分の実家に帰省するという夫は多いのではないだろうか。そんな実家帰省時には、妻にとってさまざまな悩みやプレッシャーがあるといわれる。そこで今回は、一般社団法人異性間コミュニケーション協会代表理事の佐藤律子さんに、夫が自分の実家に家族と一緒に帰省したときのダメ夫といい夫のふるまい方の違いを指摘してもらった。
ダメ夫がやりがちな実家帰省時の行動3選
まずは夫の実家に家族で帰省したときの、夫のダメな行動について佐藤さんに解説してもらった。
1.実家で寝倒す・テレビばかりに夢中になる
「夫の実家に帰省をすると、夫は『自分の家だから、正月くらいはゆっくりしたい』と能天気に考えがちですが、妻にとって夫の実家は慣れない場所であり、何年たってもどこかしら緊張しているものです。そんな妻への気遣いを忘れてはいけません。ましてや夫が寝てしまうと、妻は義父母に気を使いながら時間が過ぎるのをひたすら待つだけになります。妻を気疲れさせたくないなら、気ままな昼寝や早寝はやめたほうがいいでしょう。女性は『無視』『ほったらかし』が一番嫌なことなので、慣れない環境でがんばる妻のためにも、実家にいる間は、なるべく妻や子どもと一緒に行動したいものです」
2.実母からのツッコミにフォローなし
「妻として答えにくい姑からの『もっと頻繁に連絡をくれてもいいのに』などの発言に対して、夫がダンマリだと妻はますます居心地が悪くなってしまいます。実親に不満の矛先をこちらに向けられたときに妻を盾にするのではなく、『仕事が忙しくてさ』など自ら率先してフォローすることを忘れないようにしましょう」
3.実両親と妻の知らない内輪ネタで盛り上がる
「夫と実父母が、妻の知らない内輪ネタで盛り上がると、妻に疎外感を抱かせてしまいます。そういう会話を頻繁にするのはダメ夫そのもの。妻も参加しやすい会話をするようにしましょう」
いい夫はやっている優秀なふるまい方
では、いい夫は実際、どんな風にふるまっているのだろうか? 次の3つの優秀な行動をみていこう。
1.妻が実母の料理を手伝うべきか、事前に実母に確認する
「妻にとっては自分の家ではないので、基本的に何をすればいいか分からないものです。特に年末年始ですから、大晦日やおせち料理などの準備や大掃除を手伝うべきかなどは気にしているはずです。このような中、いい夫は、事前に実母に『おせち料理とか手伝ったほうがいい?』と確認して、実母の意向を聞いておきます。女性は、自分のキッチンに入ってほしくない人もいますので、実母の本音をうまくくみ取り、妻に夫の実家で手伝いはどうすればいいか事前に伝えておきましょう。きっと妻はそれだけで安心すると思います」
2.お風呂の順番を確認する
「妻にとって、義理の実家でのお風呂の順番はとても重要です。なぜなら、一番先に入るのは恐縮してしまいますし、かといって誰かの後に入るのは衛生面で気が引けるためです。優秀な夫は、お風呂は妻が先に入らせてもらうように段取りを組んでおきます。子どもがいる場合は、寝る時間が早いことを理由に、一番に入ってしまうのがおすすめです」
3.妻と実母の会話にフォローを入れる
「妻は、姑の会話についても悩ましく感じることが多いようです。もし、妻が困惑するような話のネタを夫の実母が妻に振っているのを聞いたなら、優秀な夫は、すかさずフォローを入れます。また、実母が同じ話を延々と繰り返し、妻が断れずに会話を聞き続けていることもあります。そういうときも、『お母さん、同じ話ばっかり何度もしないでよ』などとフォローを入れるのが優秀な夫です」