マインドマップで可能なテーマ
マインドマップでテーマにできるものは、多岐にわたる。何か答えやヒントを導き出したいこと、生活・仕事で改善したいことなど応用範囲はかなり広い。以下の例のように、来週のスケジュールでもよいし、「問題解決」といった抽象的なものでもOK。
テーマはなんでもいいとはいえ、その絞り込みは必要だ。トニー・ブザンは、マインドマップから最高の結果を得るためには「正しい質問」が大事だとし、以下の指針を挙げている。
効果的な質問やテーマとは―
・連想と想像の力を引き出す
・イエスかノーの「閉じた」答えではなく、「開かれた」検討や解釈を促す
・批判的、分析的思考のきっかけとなる
・物事を明快にする
といった要件を満たすものを選ぶ。
マインドマップも「継続は力なり」
マインドマップ初心者のうちは、これまで挙げた例のようにはきれいに描けず、雑然としたものになりがち。しかし、これは気にする必要はないという。トニー・ブザンは、「マインドマップがごちゃごちゃしていても決して失敗ではないので、自分を責めないこと」とアドバイスしている。
また、「本当に効果があるのか?」という疑念や、イラストが思うように描けないなどの理由で否定的な感情が出てきても、「やる気を失わないでほしい。」とも。描いているうちに上達し、効果も実感してくるので、まずは1枚目のマインドマップを描くという第一歩に注力すればよいだろう。
トニー・ブザン プロフィール
マインドマップの考案者として世界的に知られ、革新的思考分野における第一人者の一人。マインドマップ関連の著書として、数百万部を売り上げたベストセラーの『The Mind Map Book』『Mind Map for Kids』などがあり、150か国以上で翻訳されている。世界中の企業家、知識人、オリンピック選手、クリエイターを含め膨大な数の人が、これまでマインドマップを実践し成果を挙げている。2018年10月に翻訳刊行された最新刊『マインドマップ 最強の教科書』(近田美季子監修・石原薫翻訳/小学館集英社プロダクション)は、マインドマップの基礎から応用までわかる集大成的な著作。
文/鈴木拓也(フリーライター兼ボードゲーム制作者)