小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

なぜ総務省モバイル研究会の有識者は理解が足りないのか?

2019.01.04

「身の丈に合った端末」とは?

石野氏:分離プランの話に戻すと、有識者会議の場で、必ず「身の丈に合わない端末を買わされた」という話が出るんですけど、それがおかしいよなと思って。それを誰が判断しているんだと。

法林氏:身の丈に合っているか合っていないかは、お客さん自身で判断することなので、総務省がどうこういうことではない。

石野氏:そうだし、通信料金と端末代金が分離したら、それが解決するというのもおかしな話。分離したからといって店員は高い端末を勧めるだろうし。むしろ分離したら、高い端末の方が利益率は高いので、そっちを勧める。そもそも、身の丈に合った端末って何だよって。そんなにみんなロースペックの端末を選んでいたんだったら、FREETELのプラスワン・マーケティングは潰れていないわっていう話。

石川氏:だったら身の丈に合ったテレビがあるのかと。スマホはブランドもあるし、大きさもあるし、いろんな選び方があるはずなのに、PCとスマホは“身の丈”問題が出てくる。

石野氏:不思議ですよね。

石川氏:むしろ高い端末の方が初心者にとって使い勝手がいいかもしれないし、ストレスなく使えるかもしれないし。

石野氏:消費者を代表している体になっている消費者系団体の人たちの中には、従来の機械のイメージがあるのかなと。炊飯器とかの家電のイメージがあって、高いものほど機能が増えて複雑になっていくというイメージがある気がする。実際スマホやPCって、値段が高いからといってカメラが増えて前後のほかに横にも付くかといったら、そうじゃない。顔認証と指紋センサーは増えるけど、セキュリティ機能としてみればロースペック端末にもハイスペック端末にも付いているわけで、そんなに一気に目新しい機能が増えるわけじゃない。むしろ、高い方がより便利になる機能が付いている。セキュリティの話でいえば、本当に安いスマホは指紋センサーがなくて、画面でパスワードを入力しなきゃいけない。それが指紋センサーであっという間にロック解除できるのは3万円くらいの端末からみたいな感じになっている。高い端末は機能が増えて使いこなせないんじゃなくて、より使いこなしやすくなる機能が載ってくる。それ以上に、単純にCPUやメモリのスペックが底上げされているので、詳しくない人が適当にバンバン、アプリをインストールしてデータを書き込んでも安心なようになっている。必ずしも高い端末=複雑ではないという気もしていて、まったく何も知らない人に使わせるんだったら、iPhoneの最大容量モデルが安全ということもあったりする。逆に、高機能なスペックを使いこなせないからといって「Priori」を渡したら、かえって使いこなせない。このあたり、スマホやIT機器に対するイメージで語られていない部分がすごくある。そこじゃないんだよって感じが強い。

フリーテル「Priori 5」

法林氏:いわゆる基本スペック、CPU、SSD、メモリ、ディスプレイがよくなるよね。あとスマホだったらバッテリー容量とか。

石野氏:高い機種を使いこなせない人は、何を使っても使いこなせない。むしろ高い機種の方が使いやすく、ロースペックになるほど、自分である程度なんとかしなくてはいけないものになる。そういう意味でいうと、一般的な家電とIT機器とは考え方が違うのに、なんかおかしな議論になっているなと。

 端末が高すぎる、安い端末が売れないっていうのは、それはそうなんだけど、だったら安い端末が売れて、みんながハッピーなのかと。今の3万円くらいの端末だったら、まぁまぁ、使えるようにはなってきていますけど、それでも2年使い続ける自信がないというか。2年後だと、さすがに面倒くさくなりそうというか。「AQUOS sense plus」も、今はよくできた端末ですけど、使い始めであのくらいのレスポンスだと、2年後はたぶん結構イライラするようになっていそう。そう考えると、あの人たちが本当にわかって言っているのかと疑問に思うところがすごくあって、解決策は分離プランで安い機種が売れるっていうのは幻想でしかないって気がします。

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年3月15日(金) 発売

DIME最新号はデザイン一新!大特集は「東京ディズニーリゾート&USJテーマパークの裏側」

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。