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なぜ総務省モバイル研究会の有識者は理解が足りないのか?

2019.01.04

■連載/法林岳之・石川 温・石野純也・房野麻子のスマホ会議

 スマートフォン業界の最前線で取材する4人による、業界の裏側までわかる「スマホトーク」。今回は、総務省「モバイル研究会」の有識者について議論します。

法林氏:携帯電話の一般的な、どうしても守らなくてはいけないルールってあるじゃないですか。技適の問題にしてもそうだし。例えば、スマホは内蔵の電池は簡単に交換できない。お金もかかる。電池なんて、そこら辺のお店で交換できるようにしたらいいのに、みたいな話もあるけれど、いやいや、携帯電話は無線機で、キャリアが免許をいただいて提供しているものなので、簡単に改造はできないルールなんですよということ。そのレベルで文句を言う人はたくさんいる。一般のお客さんの言っていることで、一理あることもたくさんあるけれど、携帯電話業界として、絶対変えられない、無線機器であることで変えられないルールがある。

 石川君がよくいうように、僕らですら海外の料金を全部チェックできているわけではないのに、この人たちがわかるはずがないというのと同じで、一般の方で3大キャリアを全部契約している人はほんの一握り。それで料金がわかりにくいとか、あっちが高いとかこっちが高いとか言える人は大していないわけですよ。この議論に参加している人が、そういうことをわかっているか。たぶん、わかっていない、ご存じないと思うんですよ。

法林氏

石川氏:海外で契約したことあるのかって言いたい。

石川氏

石野氏:そうですよ。もうね、海外で携帯電話ショップに入って、英語だったら通じると思ったらスペイン語で返答されるとか、そういう経験をしなきゃダメですよ。

石野氏

房野氏:以前、端末をリースする方法もあると石川さんがおっしゃっていたと思うんですが、そういう考え方もあるでしょうか。

房野氏

石川氏:もしかしたら、これからは購入方法が変わっていくのかなと思っています。リースになるかはわからないですけど、例えばアメリカであれば、Apple自身が割賦でiPhoneを売っている。一定期間が経ったら買い換えできるアップグレードプログラムもあるので、日本ではAppleはキャリアに頼っていたところもあるけれど、そういったものも出てくるのかなと。Appleが自分たちでやる可能性はゼロではないと思うのですが、それができるのはAppleだけ。結果としてApple有利になっちゃうのかなと。総務省の議論って、若干、Apple憎しみたいなところをそこかしこに感じることがあって、いろんな規制を入れるんだけど、結局Appleが得するだけだよねってことになる。それを見るたび、本当にこの人たち有識者なのかなと。

石野氏:グローバル相手にここまでガツガツやっているAppleに、小手先のちょろっとした討議、1時間か2時間の話し合いを単発的にやっているだけで勝てるわけがない。

石川氏:おそらく総務省の人たちがガイドラインを作っているだろうけど、霞ヶ関のビルの中にいて考えていることなんて、所詮、小手先のことでしかない。それでいったら、キャリアの方がずっとユーザーのことをいろいろ考えているわけじゃないですか。ユーザーのこと、他キャリアのことを見ている、料金のことを毎日考えている人たちに対して、紙切れ数枚で分離プランにしろっていうのはひどいんじゃないのって。

石野氏:今回、さらにたちが悪いことに、もっと普段、何も考えていない政治家から降ってきた落下傘案件。国益もない。これでAppleのシェアが落ちてソニーが伸びるかといったら、逆に先にいなくなっちゃうのがソニーだと思うんですよ。

法林氏:僕はその件に関しては逆に見ていて、Appleの方がつらいだろうと思う。AppleってオンラインのApple Storeで分割払いをやっているけれど、あれ全部、オリコに丸投げなんですよ。ところが、ソニーはソニーファイナンスを持っているし、シャープや富士通も実はオンラインショップの販売ファイナンス(決済サービス)の実績がある。京セラやサムスン、ファーウェイは持ってないか、Eコマースに任せている。なので、メーカーによってだいぶ差があるけど、もしかしたらファイナンスの人が儲かるかも。クルマの世界も、昔は全部ローンの会社に丸投げだったのが、今は結構変わってきている。みんな自分のところでファイナンスを持つようになった。もしかしたら、そういう仕組みをスマホのメーカーが作り出すかもしれない。逆にAppleは、今の日本法人の規模でそういう仕組みを持てるのかといったら、たぶん持てないと思う。コールセンターも、表だってはいないけれど、一部は下請けに投げている。自前で持っているのはAppleCareのところだけじゃないかな。電話などによるサポートは、基本的に全部、外に投げているはず。サポートは全部、外に投げているはず。

房野氏:今、キャリアに端末の修理をお願いすると、メーカーが作業するんですよね?

法林氏:メーカーで行うという名目なんだけど、メーカーが抱えている修理を専門にやっている会社が行っているというのが正しい。

房野氏:そういう企業があるんですね。

法林氏:そういう修理を請け負っている世界的な企業がある。

石野氏:総務省の「登録修理業者」を見ると、ある1社だけが、やたらといろんな機種を幅広く登録しているので、まぁ、そこがやっているということですよ。街の修理屋さんに混じってあるんですけど、AndroidからiPhoneから何からずらーっと登録しているので、修理を第三者として請け負う資格があるってことです。

法林氏:サムスンが日本でGalaxyを売り始めて何年か経ったとき、パナソニックが持っていた修理事業を買い取った。だから、サムスンは日本国内でトラブルがあっても、ちゃんと対応が取れる体制になっている。ファーウェイが修理店を銀座に作ったのも同じようなやり方。OPPOが「修理に迅速に対応します」と言ったのもそういう契約ができたので、やることになったんだと思う。海外は、日本の総務省登録事業者みたいな制度がある国とない国がある。

石川氏:結構、勝手にやっちゃっているところもある。

法林氏:特にアジア圏は適当にやっているところが多い。

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