ふだん、なにげなく使っているクレジットカードには、発行会社やブランド、グレードなどの違いがある。最近では、キャッシュカードやSuicaと一体化したクレジットカードもあるけれど、何を使えばいいのか? この記事では、クレジットカード選びの際にも役に立つ、クレジットカードの「種類」について解説する。
どんな違いがあるの? クレジットカードの種類を学ぼう
クレジットカードの種類で分かりやすいのが、visaやmasterといった「ブランド」と、銀行系、交通系といった「発行会社」だ。これらは、クレジットカードを利用する際に、どこのブランドのサービスを使うのか、発行会社独自のサービスを受けられるのかどうかという違いがある。例えば、ANAが発行するクレジットカードなら、利用するたびにマイルが貯まるといった具合だ。
ちょっと分かりにくい違いが「グレード」で、これはクレジットカードそのものが持つステータスを表している。いわゆる「ゴールド」や「プラチナ」と呼ばれる種類のことだ。このグレードが高いほど、さまざまな特典が得られるようになるが、その一方で年会費は高くなる。
多くの人が持っているのは、年会費が無料または数百円で済む普通のカードで、付帯保険や特典などは最低限となる。ここからグレードアップすると「ゴールド」になり、年会費が高くなる代わりに普通のカードより手厚いサービスを受けられるようになる。
「ゴールド」のさらに上には「プラチナ」があるが、このグレードになると、こちらから申し込むことはできない。「ゴールド」で実績を残して、招待を受ける形となる。サービスを提供する発行会社にもよるが、「ゴールド」や「プラチナ」には年収などの審査があり、「プラチナ」の年会費は、高い会社だと10万円ほどかかる。
各グレードで受けられる優待特典は、クレジットカードの発行会社ごとに異なる。どのクレジットカードを持つか迷ったときは、このグレードと優待特典も参考にするといいだろう。
番号を見るだけでわかる?クレジットカードの種類
クレジットカードを見ると、表面と裏面に番号が書かれている。表面にあるのは、決済時に使うカード番号だ。じつはこの番号、ブランドごとに桁数が異なっている。VISA、MasterCard、JCBは4桁×4の16桁。American Expressは4桁・6桁・5桁の15桁、Diners Clubは4桁・6桁・4桁の14桁だ。
先頭の数字6桁を見れば、カードの発行会社も分かるようになっている。たとえばVISAの場合「4980 05」始まれば楽天カード、「4986 32」ならUFJ-VISAだ。さらに、カード番号の最初の一桁は「産業種別」を表している。メジャーなのが、「3 旅行・娯楽・銀行・金融関連」「4 銀行・金融関連」「5 銀行・金融関連」の3つ。「6 運輸・銀行・金融関連」「7 石油関連」の交通系も、ETC専用カードなどに割り当てられている。
7桁から最後2桁までは口座番号、最後の桁はチェックデジットと呼ばれる検査用の数字となっている。一見、意味のない数字の羅列に見えるクレジットカードの番号も、知ってる人が見れば、どんなブランドや発行会社なのかが分かる仕組みというわけだ。
クレジットカードのブランド、種類変更ってできるの?
「VISAを使っていたが、JCBに変えたくなった…」。こんなときに、クレジットカードのブランドは変更できるのだろうか?
結論から言えば、クレジットカード発行会社に問い合わせて、変更したい旨を伝えれば対応してくれることが多い。ただし、変更を受け付けていない会社や変更する際に審査を受け直す必要が出てくるケースもある。実際には、こうした手続きでブランドの種類を変えるより、新たに欲しいブランドのカードを作るほうが現実的だ。