SIMカードとは何か、説明できる人は意外と少ないもの。知っていると得するSIMカードの種類と役割、賢い選び方、入れ替え時の注意点などをチェックしましょう。
目次
「格安SIM」や「SIMフリー」など、皆さんも一度は「SIM」という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか?
しかし、どんなものを指すのか何となくは分かるけれど、詳しいことまでは意外と知らないという人も多いはず。そこで今回は「SIM」とは一体どういう意味なのか、など皆さんの素朴な疑問を解決していきましょう。
SIMカードとは?基礎知識&用語をわかりやすく解説
まず、そもそもSIM(カード)とは一体どんなものであるのか簡潔に説明していきましょう。
■SIMとは何の略?
そもそも「SIM」とは何の略称なのか、気になった人もいるでしょう。
SIMは「Subscriber Identity Module」の略称で、日本語では「加入者識別モジュール」という意味になります。
【参照】SIMカードとは?初めての方向けSIMカードの基本を解説
■SIMカードの役割
SIMカードには、契約者(利用者)の情報(識別番号、電話番号、メールアドレス)を記録したり、電話回線を利用して通話やネット、SMS機能が使えるようにする役割があります。
そのため、多くの場合は、SIMカードを差し替えるだけで、スマホの機種変更ができます。
■SIMカードの機能
SIMカードでは、「音声通話」「データ通信」「SMS」の3つの機能が提供できます。
これらの機能を組み合わせ、音声通話のみ、データ通信とSMSのみといった、機能別にサービスを提供するプランもあります。
■SIMカードの種類
SIMカードには、「標準SIMカード」「microSIMカード」「nanoSIMカード」の3種類があります。
・標準SIM
標準SIMは、3種類のSIMカードの中で、最もサイズの大きいSIMカードです。2023年以降、標準SIMカードを採用したスマホは販売されなくなっています。
・microSIM
microSIMは、標準SIMの次の規格として登場したSIMカード。サイズは3種類の真ん中で、2010年頃から使われています。
・nanoSIM
nanoSIMは、3種類の中で最も小さいサイズのSIMカードです。近年発売される機種のほとんどは、nanoSIMに対応したSIMスロットが搭載されています。
■SIMフリー、SIMロックとは?
スマホを購入しようと探している時、「SIMフリー」という単語を見かけたことがあるかもしれません。
SIMフリーとは、スマホやケータイが、特定の通信事業者(通信キャリア)しか使えなくなる、「SIMロック」というものがかかっていない状態を指します。
以前通信事業者から販売されていたスマホやケータイには、SIMロックがかかっていることが多くありましたが、2021年10月1日以降に発売された端末では、原則としてSIMロックが廃止されています。
【参照】SIMフリーとは?
■SIMロック解除のやり方は?
SIMロックがかかっているスマホは、条件を満たせば、手元でロックの解除作業が行えます。これを「SIMロック解除」といいます。
手続きはスマホを購入した通信事業者にて行います。操作方法は、それぞれのサイトをご確認ください。
【参照】NTTドコモ SIMロック解除
【参照】au SIMロック解除のお手続き
【参照】ソフトバンクの携帯電話を他社で利用する/SIMロック解除
SIMカードを使う時のメリット・デメリット
物理カードタイプのSIMカードのほか、近年は電子版の「eSIM」というものも提供されています。では、それぞれのメリットとデメリットも見ていきましょう。
■メリット
SIMカードのメリットは、複数の端末を持っている際に、カードの差し替えが自分で簡単に行える点でしょう。
一方、eSIMは、契約手続きがWeb上で完結するため、最短即日での開通ができます。対応している機種であれば、eSIMの2契約や、SIMカードとeSIMの同時利用といった使い方もできます。
■デメリット
SIMカードのデメリットには、カードの紛失や故障といったリスクがあげられます。端末ごとに差し替えるのが面倒という人もいるかもしれません。
eSIMの場合は、端末を変更する際の手続き、操作が若干複雑になる点がデメリット。また、数年前の端末だと、そもそもeSIMに対応していないということも、多くあります。
SIMカードの選び方
ここまでSIMカードの種類や機能について紹介してきました。では、SIMカードはどのように選べばよいのでしょうか。
■ドコモ、au、ソフトバンク、楽天…キャリアの場合
通信キャリアでスマホを購入する場合は、基本的に選んだスマホに適した形のSIMカードを選んでくれます。SIMカードにするか、eSIMにするかは、上記したメリットとデメリットを確認して選びましょう。
■MVNO(格安SIM)の場合
「格安SIM」とも呼ばれるMVNO事業者の場合も、端末とセットで購入する場合は、基本的に対応のSIMカードが自動的に割り当てられます。
ただし、SIMカードのみの契約をする場合は、使用したい端末が、どの種類のSIMカードに対応しているのかを、事前に確認しておく必要があります。