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小田急電鉄7000形LSEラストランに密着!案内役を務めた車掌の最後の挨拶とは?

2018.11.25

想いは次の時代へ

「ただいまこの電車は、秦野のひとつ手前の駅、渋沢駅、渋沢駅を通過いたしました。

楽しい時間あっという間というもので、もうまもなく、終点の秦野駅に到着となります。どうか皆様、お忘れ物なさいませんよう、お手回り品の御支度をお願いいたします。

この電車をもちまして、本日、このロマンスカーLSE、すべての運行が終了となります。このLSEとの最後のひととき、皆様お楽しみいただけましたら、乗務員、スタッフ一同、幸いでございます。

実はわたくし、この特急ロマンスカーLSE、車掌となる前、小学生の頃、初めて乗ったロマンスカーでございます。

初めて箱根に行ったロマンスカーで、箱根湯本で撮影してもらった写真があるのですが、そちらの写真がロマンスカーLSEといっしょに撮った写真でございます。

またですね、わたくし、特急ロマンスカーとして乗務をさせていただいておりますが、そのロマンスカーを乗務する際の教習、勉強するために乗った初めてのロマンスカーが、この7004の編成、LSEでございます。

まさか、初めて乗ったロマンスカー、担当したロマンスカー、最後に担当できるとは、わたくし自身思っていなくてですね、非常に感慨深く、感じております。

今回のこのひとときですね、わたくしも、非常に楽しませていただきました。本当に、LSEですね、本日、いろんな方の、“想い”を、目(ま)の当たりにしまして、とても感慨深く感じております。

またですね、このLSE、運行は終わりますが、ロマンスカーの想いは受け継がれます。ぜひともですね、ロマンスカーの、この旅のひとときを胸に、引き続きですね、GSEをはじめとしまして、特急ロマンスカー、御愛顧くださいますよう、お願い申し上げます。

本当に皆様、本日はありがとうございました」

7000形LSE最終列車の案内役を務めた松村車掌。

2分26秒に渡り、7000形LSEの想いを車掌室のマイクに託した松村車掌は、2007年に入社。車掌拝命後、教習を受けた特急ロマンスカーは先述の7000形LSEだ。

今回のラストランに乗務するきっかけとなったのは、海老名電車区と車掌区がプロジェクトチームを結成したことによる。くじ引きや抽選ではなく、流れで“大役”が決まったそうだ。

「思った以上に皆様の(7000形LSEに対する)“想い”というものがあるのは、私自身感じました。

LSEは終わりますけども、これからもロマンスカーの歴史というのが続きます。それをですね“胸に秘めながら”じゃないですけども、色々な“想い”を背負ってロマンスカーが走っているものになりますので、私も“想い”を乗せて走る一乗務員として、日々業務に励んでいきたいと思っております」

上り列車を担当した下村主任運転士。

一方、最終運転のハンドルを握ったのは、下村主任運転士。1997年から運転士を務め、2000年に特急ロマンスカーの運転資格を得た。金看板を運転するには、運転士として3年実績を積んでから社内試験を受け、合格しなければならない。

そして、7000形LSEの乗務が決まったのは、10日前だという。

「一応、海老名電車区のほうに、“これを担当したい”ということで要望を出しまして。それで、割り当てとして、最後の列車を担当することになりました。大変光栄に思います」

みんなの想いを乗せた7000形LSEは15時13分、終点秦野4番線に進入すると、隣の2番線に70000形GSEの特急ロマンスカー〈はこね25号〉箱根湯本行きが通過。新旧ロマンスカーのすれ違いという“究極のサプライズ”で幕を閉じた。

ラストランの7004編成は1983年の営業運転開始から、累計594万キロ(地球約148周分、年間平均約16万9714キロ)を走行した。“昭和ロマンスカーの傑作”の引退はさびしいが、ロマンスカーミュージアム(2021年春、海老名駅隣接地に開業予定)で再会する日を心待ちにしたい。

なお、ロマンスカーミュージアムに展示される7000形LSEの先頭車1両は、7003編成の予定だという(廃車後、中間車を解体。先頭車2両が現存)。

「ありがとうー」

「お疲れさまぁー」

初代3000形SEから続いた“伝統の塗装”も引退。

15時33分、7000形LSEは電子笛を長ーく鳴らし、名残惜しそうに発車。空は曇天だが、みんなの心は日本晴れ。記憶にも、記録にも残る旅が幕を閉じた。

丹沢あゆみ。

改札を出ると、秦野市主催のイベントが行なわれており、丹沢はだの三兄弟の長女、丹沢あゆみが乗客を歓迎。名産品などの臨時商店が軒をつられていた。

上松課長代理によると、秦野市は落花生が名物で、鶴巻温泉が観光地だという。丹沢は日本百名山、秦野の水は全国名水百選にそれぞれ選定され、鶴巻温泉は日本有数のカルシウム含有量を誇る名湯だ。神奈川県では5本の指に入る自然豊かなところだろう。

【取材協力:小田急電鉄、秦野市】

※多忙などの影響で、掲載が大幅に遅れましたことを深くお詫び申し上げます。

取材・文/岸田法眼

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