ペットボトルにちょっとした革命が起きた。ペットボトルのまま電子レンジでチンして温めることができるという。伊藤園が発売した「お~いお茶」のペットボトルだ。業界唯一ペットボトルのままレンジでチンできるという、このペットボトルの特徴や温める際の素朴な疑問について伊藤園の担当者に聞いてみた。
「冷めたペットボトルのお茶を温めなおして飲みたい」声に応えて電子レンジOKに
伊藤園は、冷めてしまったペットボトルのお茶を温めなおして飲みたいという顧客の声に応え、2016年より電子レンジ対応製品を発売。電子レンジ対応ペットボトルを販売しているのは、飲料メーカーで唯一だという。
今年の9月からは、全国の量販店の全ホットペットボトルが電子レンジ対応になった。昨年まではホットペットボトル内でも電子レンジ対応でないものがあったが、今年からすべてが電子レンジ対応タイプに変更された。
また電子レンジ対応可能なホットペットボトルが、鮮度を守る新型容器「新・鮮度ボトル」に一新。見た目の変化としては、上部にギザギザした加工がついた。お茶の品質劣化を防ぐために、このギザギザによってコンビニのLED照明の光を乱反射させることにより、お茶に影響を与える有害光線を2~3割ほどカットするしくみだ。
電子レンジ対応ペットボトルの素朴な疑問
新しい電子レンジ対応のペットボトルについて感じる疑問を、伊藤園の担当者に聞いた。
――従来のペットボトルはなぜ電子レンジが使えなかったのですか?
「電子レンジで加温できるとの発想がなく、加温検証を行っていないため、飲料市場になかったのだと思います」
――電子レンジ対応の「お~いお茶」のペットボトルは、なぜ電子レンジが使えるのですか?
「薄いボトルになるとレンジ加温の際に収縮してしまい、内容液がこぼれる可能性があります。弊社のホット専用ボトルは多層構造の肉厚でおいしさを守るボトルです。耐熱性が高く温めてもおいしさを守るボトルを使っています。レンジ加温にも耐えることを確認して採用しています。結果、レンジ加温でも耐えられるボトルになっています」