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【意外と知らないバイクのこと】2ストオイルは何で減ってしまうの?

2018.11.11

A:ガソリンと一緒に燃やしているからです

いや〜、懐かしいですね、「2ストオイル」という言葉。今や、国内4メーカーの現行公道用モデルに2ストエンジン搭載車はありませんから、「2ストオイル」という言葉自体が死語になりつつあるのかもしれません。

さて、2ストロークエンジンについてはコチラ(昔は走っていた2ストエンジンって何?)に書いてありますので、ご参照ください。ただし、リンク先の記事には書いていないことがあります。そしてそれこそが、今回のクエスチョンへの回答になります。2ストエンジンは、ガソリンとともにオイルも燃やしているのです!

クルマや、現行バイクに搭載されている4ストエンジンは、ガソリンとエンジンオイルは個別の働きをしています。ガソリンは燃料として燃焼室に噴射され爆発力を生み出します。そしてエンジンオイルはそれとは別系統で循環しており、エンジン内部(+バイクの場合はミッションまわり含む)の潤滑に専念しています。

一方の2ストエンジンは、内部にエンジンオイルを溜めておくことができません。生まれつきそういう構造なので仕方ないのです。そこで、「ガソリンに2ストロークオイルを混ぜて一緒に燃やしてしまえ!」と、やや強引なやり方で潤滑性能を発揮させています。そのため2ストオイルは結構なスピードで減っていき、マメな継ぎ足しが必要でした。

ガソリンとエンジンオイルを一緒に燃やす。これは本当に強引なやり方で、結果として自らを絶滅危惧種に追い込むこととなりました。どうしても燃えかすが発生し、排ガスをキレイにしづらいのです。その結果、2ストエンジンは厳しい排ガス規制に対応できない、あるいは対応させるにはコストがかかりすぎると各メーカーは判断しました。さらに、汚れやすい、壊れやすい、銘柄変更でトラブルが起こりやすい、などのデメリットもあって、2ストエンジンは諦められたのです。残念ですね。

かつて2スト全盛期には、チャンバーから吐き出される白煙に鼻を近付けて「う〜ん、カストロールの植物油が灼ける匂いはたまらねえぜ!」とクンクンしたものです。そういえば、排気ガスの臭さを解消するために、香り付き2ストオイルなんてのも発売されていました。いや〜、懐かしい。実際、トラブルも多かったんですが、それだけ思い出も多かった気がします。

文/高橋 剛

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