簡単そうで意外に複雑なエンジンのかけ方
えっ、いまさらエンジンのかけ方?と思う事なかれ。実は最近、免許は持っているもののエンジンの始動ができない(もしくは間違っている)という人も増えてきているのだ。
実際、私のまわりでもそういう人物がいたのだが、とあるクルマの試乗会に連れて行った助手に、撮影のためにエンジンをかけるように指示をしたのだが始動できず。
不思議に思いクルマの中を覗き込むと、ミッションがMT(マニュアル)車なのに、一生懸命フットブレーキを踏んで、かけようとしているではないか。
それでは、エンジンは始動するはずもない。同じようなことを、ガソリンスタンドで洗車をお願いした際、若い男性がやらかしていたこともあるので、あらためてエンジンの始動の仕方をおさらいしてみよう。
ということで、まずはエンジン始動方法のタイプ分けを考えてみたのだが、ミッションがAT(オートマチック)とMT(マニュアル)で違うほか、最近はキータイプとスマートキー(プッシュスタート式)が存在する。
さらにいえば、できる限りエンジンを始動させたくないHV(ハイブリッド)車というのもあるから、思いのほか複雑だ。
なお、クルマのメーカーや車種によっても始動方法が微妙に違うこともあるのだが、ここでは一般的な方法を解説したい。
AT(オートマチック)車の場合
(1)パーキングブレーキがしっかりとかかっていることを確認
(2)セレクトレバーが「P」の位置にあることを確認
※「N」でも始動できるが、安全のため「P」へ
(3)ブレーキペダルをしっかりと踏み込む
AT車のエンジン始動方法は、キータイプもプッシュスタート式でも上記の手順までは同じ。
【キータイプ】
(4)キーを挿し込む(「LOCK」という表示)
(5)キーを一段まわす(「ACC」という表示まで)
※この段階でまだエンジンはかからないが、アクセサリー電源がオンになるため、ナビの操作や窓の開閉などができる。ただし長時間だとバッテリーあがりの原因に。
(6)さらに「ON 」から「START」までまわすと、セルモーターでエンジンが始動するので、キーから手を離す
※手を離すとキーは自動で「ON」のポジションに戻る。
【プッシュスタート式】
(4)「エンジンスタート」のボタンを押すとエンジン始動
※スマートキーを(電子キー)所持もしくは規定範囲内にあることが条件。
※HV(ハイブリッド)車も同様の手順だが、エンジンはかからず「READY」状態。
※ブレーキペダルを踏まずにエンジンスタートのボタンを押すと、キータイプのように「ACC」モードなどを選択できることも。