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ortofonの真空管ハイブリッドアンプ『TA-Q7』

2014.08.09

■Performance

音はヘッドフォンアンプよりも、プリメンインアプとしての方が優秀。小音量再生向き、大音量では中低域の歪みが目立つ。ヘッドフォンアンプとして使うと、中低域に厚みがあるが、その分、解像度は甘い。心地良い響きに酔いたい人向き。または、サ行が刺さるようなヘッドフォン対策にはいいかもしれない。プリメインアンプとしてはボリュームがすぐに大音量になってしまいやや使いにくい。また、音質のボトルネックにもなっている。本機のボリュームはMAXにしてDACのデジタルボリュームを使えば音質向上が期待できる。太田裕美「手作りの画集/カントリー・ロード」が良かった。1900年代のJPOPがLPのように心地良く聴ける。音に厚みがあるので音数の少なさが気にならない。石川ひとみ「THE REBORN SONGS~すずらん~/まちぶせ」では、中低域の厚みと歪みのない高域がミックスされ聴きやすい。中華真空管ハイブリッドでは低域が出ないし、高域も歪むという全く逆の結果になるのだ。

■研究結果

ヘッドフォンアンプとして使うと真空管らしさが強調される。プリメインアンプとして使った場合は真空管の音の厚みを残しつつ解像度の高い音が楽しめた。大型スピーカーを大音量で鳴らすのは無理だが、デスクトップで小型スピーカーを鳴らすにはちょうどいいスペックだ。さすがオルトフォンと思わせる絶妙な音作りがされ、どんな音楽も心地良く鳴らしてくれる。実勢価格約3万5000円から4万円で、シャーシや部品などから見るとハイコスパを通り越したバーゲンプライスと言える。真空管の音が気になる人、デスクトップオーディオで癒されたい人にオススメだ。

●『TA-Q7』の音は解像度が高く現代的だ
●『TA-Q7』は真空管らしさも備えている
●『TA-Q7』はウルトラハイコスパである
●『TA-Q7』を眺めるだけでも癒される

(文/ゴン川野)

ゴン川野のPC Audio Labオーディオ生活40年、SONY『スカイセンサー5500』で音に目覚め、長岡式スピーカーの自作に励む。高校時代に150Lのバスレフスピーカーを自作。その後、「FMレコパル」と「サウンドレコパル」で執筆後、本誌ライターに。バブル期の収入は全てオーディオに注ぎ込んだ。PC Audio Labもよろしく!

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