■Introduction
beyerdynamic『T1』はSENNHEISER『HD800』と並び、鳴らしにくいヘッドフォンと言われている。どちらもインピーダンスが高いのがネックだ。特に『T1』は600Ωとずば抜けている。どんなヘッドフォンアンプを選べばいいのか。そんな疑問への模範解答が『A1』である。600Ωの『T1』を鳴らすことを前提に設計されたヘッドフォンアンプで、2系統のアナログ入力に対応する。実勢価格約9万円である。そして、次に登場したのが『A20』で、こちらは入力1系統、出力2系統のハイコスパモデルで実勢価格約6万円となる。サイズはコンパクトになって、ボディはフルメタルで継ぎ目がなく、設計は『A1』ゆずりで、16Ωから600Ωまでのヘッドフォンに対応できるという。
■Design
サイドパネルはアルミ押し出し材を使っているのだろうか継ぎ目がなく非常に美しい。さすがメイドインGERMANYと思わせる完成度だ。フロントには自照式電源ボタンがあり、その隣にスレテオ標準ジャックが2個あり、最後がボリュームとなる。極めてシンプルなデザインだ。トップパネルはザラッとした縮緬仕上げで明るいグレーに塗られている。これも日本メーカーなら、あり得ない色だろう。入力は1系統で余計なセレクターがないため音質的には有利になる。
ヘアライン仕上げのシンプルなフロントパネル。電源ボタンはOFFで赤、ONでグリーンに点灯する