【研究結果】
Nikon『COOLPIX P7800』はオーソドックスなスタイルの正統派デジカメである。もう交換レンズで悩みたくない。一眼レフは大げさなので嫌だが写りのいいコンデジが欲しい。小型軽量より画質優先のカメラが欲しい人にオススメ。コンデジで最高画質を追求するとAPS-Cサイズかフルサイズセンサーに明るい単焦点レンズに行き着くが、そこまで求めず1台で何でもこなせるズームレンズ付きがいいというニーズに応えるのが本機だ。EVFが内蔵されたことで、私の注目度は一気に高くなったが、撮影中にAFがもう少し早ければと思ったことがあった。AF速度優先なら、Canon『PowerShot G16』の方がオススメだ。しかし、それ以外の撮影する歓びに関してならP7800は負けていない。散歩中にシャッターを切るのが楽しくなるカメラなのだ。ある意味LEICA的でもある。もちろんデザイン、質感、仕上げも素晴らしく、撮って良し、見て良し、磨いて良しの三拍子揃ったカメラで、実勢価格約4万2000円とかなりのハイコスパである。スマホやトイカメラを卒業して、真面目に写真に取り組みたい人にもオススメの真面目カメラだ。
●やはりEVF内蔵は便利で実用的
●28~200mmでほぼ何でも撮れる
●持ちやすく手ブレしにくいボディ
●インターフェイスはややマニアック
(文/ゴン川野)
カメラ生活42年、小学生でオリンパスPEN-Fを愛用、中学生で押し入れ暗室にこもり、高校では写真部部長。大学卒業後、単身カナダに渡りアウトドアスクール卒業後「BE-PAL」を経て本誌ライターに。保有交換レンズ41本、カメラ28台(見える範囲で)。阿佐ヶ谷レンズ研究所もよろしく。