●手帳とは、過去の自分と未来の自分をつなぐもの
「あとは、調べたことをいろいろと書くようになりました。クラシックの代表曲や特徴を記したり、空手の昇段審査の要点を書いたり、将来バーでピアノを弾くのが夢なので、コード表を貼ったり」
5分でも時間が空いた時にはパッと手帳を開いて復習するそうだ。普段忙しいゆえに、短い時間でも有効に使うことを心がけている。
また、八代さんは上の写真のようにマンスリーのページにたくさん書き込むタイプだ。
「前にクオバディスの方から『このページをこれだけ使う人はいない』と褒められたくらいです。走った距離、行ったお店、習い事、観た映画、読んだ本、その日の体重などを逐一記録し、月末にはその集計結果を書き込んで振り返ります。過去に自分が何をしたかを明確にしたいと思うのは、弁護士という仕事柄かもしれません」
確かに弁護士というのは記録がないと証明できない世界だ。「○月○日にどこで何をしていたか」と問われた時、手帳の記録が必要になってくる。
「妻からの事情聴取に対する備えにもなっていますね(笑)」
最後に八代さんにとって手帳とはどういう存在なのか伺った。
「手帳って先の予定を管理するだけでなく、自分史を作るためのものだと思います。つまり過去と未来の自分をつなぐもの。今はまだ、過去の手帳を引っ張り出したりはしませんが、もう少し年を取ったら昔の手帳を開いて『八代英輝史』を振り返るでしょうね」