次に問うたのがデザイン。4点提案され、素材・ファブリックタイプが一番多くの票を得た。素材・ファブリックタイプとは、中身にビーズを使用し、表面の布地を固めの部分と柔らかめの部分に分けるもので、簡単に体の一部にうまくフィットするだけでなく、座らないときでも形崩れしにくい。これで大凡の骨格が固まった。
まずビーズについては、直径1mm以下という極めて小さい微粒子ビーズを採用した。直径2~3mmのビーズはクッションなどで広く用いられているが、動きが体にフィットするものではない。それに直径を小さくした方が、へたりにくい。こうした理由から、微粒子ビーズを使うことになった。
しかし、小さければいいわけでもない。小さくするとその分、多く詰めることになるので重くなるほか、コストもかかる。それに、生地との相性もある。座り心地、コスト、重量、などを総合的に勘案してビーズの直径は決まっていった。
一方、カバーの素材については、内カバーはポリウレタン、外カバーはポリウレタンと綿でつくった。外カバーは側面の4面が綿の布帛(ふはく)で、上下2面はポリウレタン生地となっている。ポリウレタンという伸縮する素材を内カバーと外カバーに用いたことで、ヨコ置き(ポリウレタン生地の面が背中にくる置き方)でもタテ置き(布帛の面が背中にくる置き方)でも、体にフィットし包み込んでくれるというわけだ。
そして、予約販売の時を迎える。当時の「モノづくりコミュニティ」では、予約販売でノルマを達成しないと正式発売とはならなかったが、『体にフィットするソファ』は50個のノルマを達成。こうして正式発売の運びとなり、まず2002年にネット通販、2003年に店舗で発売となる。