電気シェーバーは外刃が肌からヒゲを絞り出して、内刃がカットする仕組み。このため、自立するヒゲであれば外刃に入りやすいが、寝たヒゲは入りにくく、カットもスムースにはいきにくい。特にモミアゲ部は長さもあるだけに、ヒゲは「自重」で寝てしまい、この傾向が強くなる。この問題を解消すべく搭載されたのがトリマー刃というわけだ。それでは、さっそくモミアゲ部をカットしてみよう。
トリマー刃はトリマー用ノブを押し上げることで立ち上がる。使い方のポイントは刃先を直角に肌へ当てること。その状態をキープしたまま、上から下へと動かしていく。シェーバーというよりは、小型のバリカンを使っているような感覚だ。無粋に伸びたモミアゲが次第に揃っていく。頬からアゴにかけてのラインも、スッキリしてきたように感じる。気がついて時に手を入れるだけでも、かなり印象が異なってくるとの感触が得られた。
さらに、少し伸びてしまったヒゲをカットする際にも、トリマー刃は有効だ。
そもそもヒゲは部位によって、生える角度が上図のように大きく異なっている。特にノド部分は約15度と、鼻下の約80度と較べると差は歴然。このような〝寝たヒゲ〟が剃りにくい理由は先ほど説明したとおり。
そこで最初にトリマー刃で伸びたヒゲをカット。その後、シェーバーヘッドで剃る、という2段階作戦が有効になる。トリマー刃によるプレシェーブ作戦だ。やり方は、気になる部分にトリマー刃を当て、こちらも上から下へと剃っていく。通常のシェーバーヘッドではノド部分に剃り残しが多い、と感じている人にもおすすめしたい。
ただし、モミアゲとノドのいずれの場合も、刃はくれぐれも上から下に動かすこと。刃の一部のみを当てたり、力の入れ過ぎなどにも注意したい。
ノドだけではなく、口元のヒゲのカットにもトリマー刃は有効だ。まずはノドと同じく、伸び過ぎて、外刃がとらえにくくなったヒゲをプレシェーブ的にカットしていく。そして、口ヒゲを作っている人であれば、ラインからはみ出した不要なヒゲをカット。さらに全体の流れを整えることで、〝無精ヒゲ〟感を解消すると同時に、全体の輪郭をよりクリアにする効果も期待できる。