◆2016年1月発売予定の新作は歌舞伎の衣装を題材にした「三陽格子」のライナーも
日本橋三越本店の催事場には、歌舞伎の衣装が展示されたステージが設置されていた。モダンなチェック柄に見えるが、これは「翁格子」呼ばれるもので、歌舞伎のさまざまな演目の衣裳に用いられ、太い格子の間に、細い格子を入れ込んだ格子柄。太い格子の中に何本もの細い格子があるさまが、翁が大勢の孫をもつ姿に見立てたことに由来しているともいわれ、子孫繁栄のめでたい柄とされている。
翁格子を現代風にアレンジした「三陽格子」のライナーを使用した「100年コート」が2016年1月より販売予定。「サンヨー・コートフェア」では先行販売も行われ、歌舞伎役者の松本幸四郎さんをゲストに迎えたイベントも開催された。
「三陽格子」を使用した新製品は、女性用がトレンチコート(11万9000円)、バルマカーンコート(10万3000円)の2タイプ、男性用がトレンチコート(12万4000円)、バルマカーンコート(10万7000円)の2タイプで、男女ともにカラーはベージュとネイビー。
トレンチコートの理想形を求めている人にとって「100年コート」はかなり近い形だと思う。しかし似合うどうかは個人の体型や肌の色味なども関連してくるので、まずはじっくりと試着をすることをお勧めする。欲を言えば通年でオーダーを実施してほしいと思うのだが・・・。
文/阿部 純子