テキスト翻訳やオフライン翻訳など、使い勝手の良い機能を備えた翻訳アプリ「Google翻訳」。なかでもユニークな翻訳機能が、最新技術であるAR(Augmented Reality:拡張現実)を活用したリアルタイム翻訳だ。
撮影済みの写真はもちろん、カメラのファインダーに写った目の前の外国語を、リアルタイムに翻訳してくれるという、とっても未来チックなこの機能。どこまで使えるのか? 弱点はないのか? その実力を検証してみた。
【参考】
Google翻訳アプリの賢い活用法|写真を撮るだけやオフラインでも使えるって知ってた?
写真かリアルタイムか?Google翻訳カメラの使い方は2通り
Google翻訳カメラには、2種類の使い方がある。1つは、すでに撮ってある写真を読み込み、またはその場で撮影して、翻訳したい部分を指でなぞってハイライトする方法(写真左)。もう1つ、ファインダーに写った画像をそのまま翻訳させる方法(写真右)だ。
左の写真では、指でなぞってハイライトした「science」の部分が、画面上部で「科学」と訳されている。右はリアルタイム翻訳をした写真で、ほかの文字もあって少し醜いが、画面の中央あたりに「科学」と訳された部分がある。
このようにGoogle翻訳カメラは、単語レベルでの翻訳に問題はないようだが、文章になるとどうだろうか? 英語だけでなく、各国語で試して、その実力を測ってみる。
Google翻訳カメラで英語を訳してみた!
iPhone XSの日本向けWebページでは、「ようこそビッグスクリーンの世界へ。」と表記されている。では、米国向けのWebページを、Google翻訳カメラで訳すとどうなるのだろうか? カメラのリアルタイム翻訳は各国語⇔英語しか機能しない(現時点では38 言語⇔英語)ので、ここではカメラ入力で比較してみた。
カメラのファインダー内に訳したい画面を映し、赤いカメラボタンで撮影。静止した画面の、指でなぞった部分が翻訳される。「Welcome to the big screens」は「大きなスクリーンへようこそ。」と訳され、日本版のページとほぼ同じ意味で、正しく翻訳されていることがわかった。
Google翻訳カメラで韓国語を訳したら?
英語のWebページを訳すのと同じ方法で、韓国向けのWebページをGoogleh翻訳カメラで訳してみた。結果は「より大きな世界への招待」。意図はわかるが、英語の原文から考えると、ちょっとズレている感じは否めない……。
中国語はGoogle翻訳カメラで正しく訳せるか?
同じ条件で、今度は中国語にトライ。結果は「大画面で会いましょう。」原文の意図である(the big screens)は表現されているので、韓国語よりは正しく翻訳されていると言えそうだ。
最後はタイ語でGoogle翻訳カメラの性能を試す
日本人にとっては、ハングル以上に、何が書いてあるのか見当がつかないタイ語。だが、タイ語の翻訳を日本語版と比較すると、「大画面の新しい世界へようこそ。」の(大画面)(ようこそ)がタイ語の翻訳でも表現されていて、かなり正しく翻訳されていることがわかった。