社員食堂の新しいトレンド
この3社の事例も含めて、今の社員食堂の新しいトレンドをたかはしさんは次のように話す。
「社員の食堂利用履歴から、栄養価計算・カロリー計算できる仕組みが整いつつあるようです。また事務所の延長に食堂を作って開放し、社員も外部の人も利用できる食堂も増えつつあります。そして会社にある場所としての『食堂』にこだわらず、会社が社員の健康にコミットできる『食環境』として提供するさまざまな形の社員食堂もトレンドになっています。例えば、社員食堂が“会社の中にある食事をする場所”ということに縛られず、ケータリング、飲食店と契約、夜食や間食のデザインと提供といった工夫が見られます」
たかはしさんの言う新しい社員食堂には、冒頭で紹介したアンケート調査結果のように、利用する気が進まないものとはかけ離れた、率先して毎日でも利用したくなるような雰囲気がある。また「社員は無料で食べられる」というのも素晴らしい取り組みだ。今後、「おいしくない」社員食堂は淘汰されていくかもしれない。
【取材協力】
たかはしかよこさん
株式会社社員食堂CEO・栄養士
「はたらく人の日常の食」をテーマにして新しい食堂の定義「食堂2.0」を目指して活動中。
https://www.facebook.com/syainshokudo/
取材・文/石原亜香利