これから年末にかけて飲み会が増え、幹事を務める人には忙しい時期がやってくる。経験のない人には実感しにくいが、飲み会の幹事は意外と大変な仕事。あるアンケート調査によれば、「満足できる店選び」と「日程の調整」が二大苦労だそうで、土壇場まで参加人数が確定しないなど、精神的なストレスが絶えないという。人事評価にプラスになるでもなく「労多くして益少なし」が、幹事の実情のようだ。
店選びから請け負う無料の幹事代行サービス
そんな、苦労の多い飲み会幹事に朗報だ。エリア限定・ビジネスパーソン限定で、幹事の仕事を請け負う幹事代行サービスが最近登場し注目を集めている。これは、2018年8月に創業したばかりのスタートアップのLeretto(リリット)が立ち上げた事業の一つで、まったくの無料で店のチョイスから本予約まで代行してくれるというもの。
飲み会などの幹事を代行してくれる、リリットのサイトのトップページ
依頼の仕方は、とてもシンプル。まず、スマホで下のQRコードを読み取り、リリットの公式アカウントをLINEに友だち追加しユーザー登録する。
それから、LINEの画面上で、日時、参加人数、目的(歓送迎会や忘年会等)、予算といった、希望する条件を入力してゆく。鍋が主体か焼肉がいいのか、テーブル席や掘りごたつといった細かい希望も出せる。情報送信から約2日で、条件にマッチした候補3店(仮予約済み)が、リリットのコンサルタントから提案される。
出された候補の中から、「これは」と思う店を選んだら、リリットが店に本予約を入れて諸手続きは完了だ。
「今日、急遽飲み会をすることになった!」という急な場合も対応できるそうで、このときは電話かLINEでリリットとやりとりする。条件はあまり絞れず、候補は2店舗に減るが、どこも満席で流れてしまうということはあまりなく、幹事の満足度は高いという。なお、二次会の店をおさえることも可能で、参加人数があやふやでも、人数が確定した時点でフィックスさせてもよいという。
ここまで至れり尽くせりで無料なのは、リリット社が、予約が成立した店から「新規顧客獲得費用」として手数料を徴収することで、幹事代行のコストを賄っているため。店の側からすれば、安価な手数料で多人数のお客さんを呼び込めるメリットがあり、両者がともに満足する仕組みが好評の秘密。そのため、問い合わせが予想よりも多く、当面は1日10組、一度に10名以上の宴会のみを受け付けているという。