◆高橋晋平の憂鬱な月曜日を楽しくする研究会(2018/10/22)
日本には、休日明けの月曜が嫌いな人が多すぎる……。その現状を改善するため、月曜日を楽しくしたい人のコミュニティ「月曜クラブ(通称:月ク)」が立ち上がりました。この連載では、月曜日の憂鬱を減らし、一週間を楽しく過ごす方法を研究、紹介していきます。
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今回は、誰もが一度はやったことがあるであろう、観光地などでパネルの穴から顔を出して写真を撮る「顔ハメパネル」についての検証記事です。顔パネ未来研究所所長、鎮目博道(しずめ・ひろみち)さんに、顔ハメパネルの力で月曜の憂鬱を何とかできないか相談してきました。
顔ハメパネルの知られざるパワー
--そもそも、なぜ顔ハメパネルに関する活動をしているんですか?
鎮目:昔から、写真を撮られる時に変顔をする癖があったみたいで、僕の幼少期の写真を見ると、ほとんどわざと変な顔をして写っているんです。性格的に変な顔をするのが好きなタイプではあるんですが、数年前お台場に行ったとき、通りかかったお店に「こびとづかん」の顔ハメパネルが置いてありまして、そのとき何となく顔をはめて写真を撮ってみたんです。
--その写真はお持ちなんですか?
鎮目:はい。これです。
--これは…! 確かに妙なパワーと面白さがありますね!
鎮目:顔部分が抜けているこびとのパネルを見た瞬間に、このこびとは怒ってるんじゃないかな、と直感的に思ったんです。なので怒ったような顔で撮ってみたら、やっぱり妙に面白い感じになって。この写真をSNSにアップしたら、みんな喜んでくれて。それで「あ、顔ハメパネルっていいな」と思ったのが最初のきっかけです。それから、例えば仕事で知らない街に行ったときとかに、顔ハメパネルがないか探すようになって、「なんかこういう所にあるんじゃないかな」と予想して歩いていくと、実際にあったりするような嗅覚が身についてきたんです。
--そんな嗅覚ってあり得るんですか!? すごいですね。
鎮目:顔ハメパネルって、いくつも楽しみ方があるんです。「どんな顔で撮ったら面白いか」「パネルがどこにあるのか」「SNSでの反応」などなど。で、そんなことを続けていると、僕の活動が知られてきて、勝手に顔ハメパネルの情報が集まってくるようになったんです。「ここにこんなのがあったよ」とか。そうして教えてもらったところにはできるだけ行くようにして、どんどんコレクションが増えていきました。
--周りにも期待されるようになったんですね。
鎮目:で、今度は「自分で作ってみよう」と思うわけです。こんなパネルがあったら面白いよね、って仲間たちと話し合って、作ったりして。そんなことをある大学の先生に話したら、「それで地域活性化もできるね」と言って頂いて、先日学会みたいな場所でシンポジウムまでやってしまいました。全国の各地域は、動画を作ったりゆるキャラを作ったりしてPRをしていますが、顔ハメパネルは個人レベルでも作れるパーソナルメディアなんです。みんなが自分の地域をPRできるデザインの顔ハメパネルを作ったら、宣伝になって外から人を呼べる可能性もあるんじゃないかという話をしました。
--すごいな。どんどん世界が広がって行きますね。
鎮目:とにかく作るのが簡単なんです。アイデア一つあれば、パネルに顔の穴をあけるだけで作れます。しかもSNSで写真を拡散するのにぴったりのフォーマットなんです。学校で「顔ハメ部」という部活を作って、全国大会をやったら、甲子園ならぬ「顔子園(かおしえん)」ができちゃう。野球大会みたいに1か所に集まる必要もなく、オンライン上で全国大会ができて、各地域の魅力を発信できます。
--なるほど、顔ハメパネル面白いなー! ぜひ活動が広がってほしいです。それで、今回の本題なんですが、顔ハメパネルって、はめたら必然的に楽しい気分になると思うんですけど、憂鬱な月曜の朝に会社に行きたくないサラリーマンが、はめたらちょっとだけ元気になれる顔ハメパネルって、作れたりしないかなーと思いまして。何か思いつきますか?
鎮目:まず、月曜が嫌な理由を考えたんですよ。例えば満員電車で人の群れと戦うのが嫌だとか、週の初めから上司に会議で何か言われるのが嫌だとか、いろいろあると思うんですが、これらを総じて回避するためには、“透明人間”になったらいいんじゃないか、と思ったんです。
--え?
鎮目:結局、周りの人が気になったり、何か言われたりすることが、月曜のストレスになっていると思うので、誰にも気にされなければストレスはないですよね。なので今回、透明人間になれる顔ハメパネルを作りたいと思います。