新型V60のコンセプトはダイナミクスと実用性の両立。その実用性を象徴するのが、バックドアの角度。先代V60やV90は比較的寝かせたデザインなのだが、新型V60はV90の45度に対して60度まで立たせている。これはラゲッジルームの容量拡大のためにほかならない。
実際、ラゲッジ容量は529~1441L(後席格納時)と、先代V60を約23%も上回っているのだ。
日本仕様の新型V60 T5 Inscriptionのパワーユニットは、まずDrive-E 2L直噴4気筒ガソリンターボ+8AT、254ps、35.7kg-m、JC08モード12.9km/Lが採用された(FF)。今後、期待のTwin Engineと呼ばれるPHEV(AWD)も加わる予定である。ちなみに、ライバルが用意するクリーンディーゼル搭載は見送られている。
そんな新型V60の、スタイリッシュさを極めたワイド&ローのプロポーションが光るエクステリアの内側は、例によってモダン・スカンジナビアデザインが際立つ、北欧の高級家具に囲まれたかのような世界。
メーターは流行りの液晶ドライバーデジタルディスプレーで、左右のメーターの中央に、ナビ画面を表示することも可能。また、9インチの、まるでタブレットのように操作できるタッチスクリーン式センターディスプレーは縦型で、ナビの進行方向をより先まで表示してくれるメリットがある(ライバルの多くは横ワイド画面だ)。このT5 Inscriptionには運転席、助手席用のマッサージ機能も装備され、ロングドライブも快適そのものである。