〇シンク、タッチレス水栓など水回りも使いやすく
シンクの深さは13.4cmと通常タイプよりも浅い設計になっている。座った姿勢では深すぎると使い辛く、浅すぎると水はねの問題があるので、試作を重ねモニターした結果、足が入れられるという想定でこの深さに決定した。モニターから好評だったタッチレスタイプ水栓も選べる。
〇選択肢を増やし、オプションを加えて使いやすくカスタマイズできる
設置は新築、リフォームでも対応でき、間口の大きさは180cm~270cmまで対応。旧商品は扉カラーが2種類しかなかったが、新商品では扉デザインカラーを19種類揃えた。リビングとキッチンが同じスペースにある場合も多いので、人工大理石も選べるなどデザイン性にも配慮。取手もハンドル取手とライン取手という出っ張りのないタイプから選べる。最初の想定ではハンドルは一択だったが、モニターに試してもらったときに出っ張りが無い方がいいという意見もあり、2つから選択できるようにした。
レンジフードは加熱機器と連動して自動で作動する換気連動タイプもある。別売りのリモコンでの操作も可能。変更パーツとしてリモコン操作で棚が昇降する「オートダウンウォール」という収納も。オプションのハンディボックスはカウンターの壁際に付けるもので、調味料や小物を入れることができ、コンセントも付いているのであると便利。サポートバーもオプションで付けられる。旧製品は収納部分が多かったが上まで手が届かないという声も多く、座って使うということを想定して収納やオプションパーツを充実させ、個々に合わせて使いやすくカスタマイズできるようにしている。
【AJの読み】車いす生活者だけでなく足腰が弱った高齢者にも
新商品はカラー、デザインが豊富で、現代のライフスタイルにすんなりと溶け込むデザインに仕上がっている。車いす生活者対応のシステムキッチンではあるが、基本的に「座ったまま使いやすい」キッチンなので、足腰が弱くなって椅子に腰かけて作業したいという高齢者にも訴求できる商品だ。
「ウエルライフ」は東京、名古屋、大阪南港のショールームで展示されているので、実際に見て触って体感するとその使い心地が理解できる。体型や身体条件によって座り方がかなり異なるので、LIXILでも実際にショールームで試してからの購入を勧めている。
文/阿部 純子