東京メトロ丸ノ内線に約30年ぶりの新型車両が誕生! 目を引く斬新なデザインはもちろん、各所に最新テクノロジーが積み込まれた新しい丸ノ内線向け車両2000系が、2018年10月11日報道陣へ公開された。
戦後初めて開通した地下鉄路線は135万人が利用する
東京メトロ丸ノ内線は戦後初めて開通した地下鉄路線で、現在では1日あたり135万人もの人が利用する路線。池袋駅と荻窪駅を都心をぐるりとまわる「U字」型に結び、また東京駅や大手町駅、銀座駅、後楽園駅とビジネス街から都心レジャースポットまでと沿線の彩りも鮮やかな路線だ。そんな中、今回誕生した新型車両2000系はより快適に、より安全に配慮された設計となっている。
まず驚くのはこの外観のインパクト! 丸みを帯びた顔つきにはブラックマスク、そして車体全体は丸ノ内線のラインカラーである真っ赤に染まっている。また、車体側面には初代丸ノ内線車両で採用されていた「サインウェーブ」が描かれ、斬新でありながら、どこか懐かしさを覚えるデザインが特徴だ。丸ノ内線は四ツ谷駅や、後楽園駅周辺など地上を走る区間も多い。太陽の下で見るこの赤い車体は注目度抜群だろう。
丸ノ内線伝統の「サインウェーブ」
トンネルの大きさの都合でコンパクトなサイズをカバーする室内デザイン
車内に入ると外観同様に赤と黒を基調としたシックなデザインが広がる。天井が高く開放感を感じる。実は丸ノ内線は銀座線と同じく、トンネルの大きさの関係上、一般的な鉄道車両よりコンパクトな設計になっている。そんな制約の中でも天井をドーム状にすることで、少しでも広い車内空間になるようにと工夫がされている。車内の案内表示も3画面液晶ディスプレイタイプに変更され、多言語化とした。2020年東京オリンピックはもちろん、訪日旅行者への対応もぬかりない。加えて海外からの旅行者にとってうれしいサービスとして無料のWi-Fiサービスも提供されている。
車両自体のコンパクトさを感じさせないインテリア
車端部には鉄道車両ではあまり見かけない「丸窓」が設置されている。そのほか2000系には丸をイメージしたデザインが各所で見られるがこれは「丸」ノ内線らしさを表現する工夫とのことだ。
丸ノ内線だから丸い窓!?
握りやすい形状のつり革もシックなデザイン!
車両間の扉には沿線をモチーフにしたアイコンが並ぶ
車両間の扉には軽い力で開閉できるように細かい工夫がされている