アルトコインの価値は独自機能の将来性
ビットコイン以外の仮想通貨の総称であるアルトコイン。その多くがビットコインを改良して、特定の機能を持たせたものだ。したがって、アルトコインの価値はその機能が優秀かどうかに直結している。例えば、下記のイーサリアムは、「スマートコントラクト」という機能が金融取引以外でも活用される可能性が高く、流通量の拡大が期待されている。ここでは、そうした優れた機能と将来性を持った、投資対象として魅力的なアルトコインを紹介しよう。
あらゆる取引の簡素化を実現
Ethereum(イーサリアム)
様々な取引のプラットフォームを激変させる可能性を持つ
ビットコインの取引の安全性を確保する仕組みは「ブロックチェーン」と呼ばれる。そのブロックチェーンに、イーサリアムの機能である「スマートコントラクト」を組み合わせると、様々な取引のコストと手間を省けるようになる。ネットオークションや不動産取引を直接ユーザー同士でできたり、音楽をダウンロードするとすぐにアーティストに印税が支払われるようになるという。そうした状況が実現すれば、イーサリアムは世界中で使われるようになり、価値=価格も上昇する可能性が高い。長らく時価総額2位の座を占めている背景には、そうした期待感がある。
〈あらしょー’s CHECK〉イーサリアムを発行する「ERC20」と呼ばれるプラットフォームは、ICOでトークンを発行する際に最もよく使われます。低コストかつ安全にトークンを発行できる優秀なプラットフォームで、ERC20発行のトークンが増えるほど、イーサリアムが普及することになります。それも価格を押し上げる要因になると考えられます。
国際送金に革命を起こす仮想通貨
世界の主要行が参加する巨大プロジェクトの主役
XRPは「リップル・プロジェクト」で使われている仮想通貨。リップル・プロジェクトは、米リップル社が主導しているもので、国際送金に必要な手数料を大幅に引き下げ、時間を短縮化することを目的とする。すでに、世界の主要100行以上が参加し、実用化に向けた実験もスタートしている。日本の場合、海外の銀行口座にお金を振り込む国際送金は、現在、最低でも計9000円程度の手数料が必要で、通常4~5日かかる。それが、XRPを使うと、手数料は数円程度、振り込みまでに要する時間は数秒程度といわれている。実用化されれば、XRPの普及は一気に進む見通し。
〈あらしょー’s CHECK〉元々、ビットコインも国際送金に革命を起こすと見られていました。しかし、ビットコインは1秒間に8件の取引を処理するのが限界なのに対し、XRPは1秒間で1500件処理できます。この差が手数料にも反映していて、ビットコインの平均取引コスト1.88ドルに対して、XRPは0.0001ドルとビットコインの1万8800分の1です。