日本人は野菜不足といわれ、健康のためにも率先して、野菜を食べようと思っているビジネスパーソンは多いだろう。また、食べ方を変えただけで若返るといわれるものの、いったい何を選べばいいのか分からないことも。そこで近所のスーパーで帰宅時などに気軽に買える身近な野菜の中から、若返りが期待できる野菜を野菜ソムリエに聞いてみた。
若返りが期待できる野菜5つ
「野菜全般は、抗酸化作用のある『フィトケミカル』という物質を持っており、これが老化の大きな原因となる活性酸素の働きを抑制し、血管や肌の若さを保つ役目をします」と話すのは野菜ソムリエ上級プロの花井綾美さん。「フィトケミカルは通常皮と果肉の間に蓄えられるので、皮は剥かず食べた方がベター」だという。
早速、特にファイトケミカルの多い身近な野菜を5つ挙げてもらった。
●トマト
「赤い色素のリコピンはフィトケミカルの一種で、加熱によって吸収力が高まります。朝食に卵と炒め合わせたり、トマトソースにしたりするなど加熱するようにちょっとした工夫をしましょう」
●ブロッコリー
「スルフォラファンはじめ200種類以上のフィトケミカルを含む最強の野菜。「小房に分け、茎の部分は皮をむいて縦に切ります。沸騰した湯で約30秒ゆでれば十分。ざるに上げて余熱でさらに火が通りますので、ゆですぎに注意です」
●ニンジン
「免疫力をアップするファイトケミカルの『カロテン』が豊富な栄養野菜です。皮は極薄いので、きれいに洗ってむかずにそのまま調理してもまったく気になりません。玉ねぎと一緒にすりおろしてドレッシングにするなどすれば、たっぷり食べられます」
●玉ねぎ
「涙の原因となる『硫化アリル』もファイトケミカルの一種。血液をサラサラにして生活習慣病を防ぎます。硫化アリルを得たいなら生食がおすすめ。水にさらすと養分が水に流れてしまうのでNG。年間通して手に入る野菜なので、野菜買い足し時には必ず買っておくといい野菜。スライスしたものを甘酢に漬けて、毎日食べる習慣をつけるのもおすすめです」
●もやし
「見た目はかよわいイメージですが、実はビタミンCをはじめ、ビタミンB群、カルシウム、鉄分、食物繊維、そして疲労回復に効果的な『アスパラギン酸』などを豊富に含む栄養価の高い野菜です。ビタミンCの損失を防ぎ、シャリッとした歯ごたえを残すために加熱は控えめに」