3位:JFEスチール(平均年収555万円) ~鉄鋼業界国内2位のJFEHDの中核。2018年度ボーナス165万円~
AI・IoTなどを積極的に活用して安定生産を推進する「JFEスチール」。「報酬の額や査定制度に関しては、典型的な年功序列型」(技術関連職/20代後半男性/年収700万円)というが、同社が提示した2018年度の賞与は165万円と高水準(※)。
「(報酬に関して)業績連動性のため、前年の経常利益額をもとに算出される。入社10年近くして管理職の立場になると、残業代の支給は減るが、ボーナス額が著しく向上するとされる」(技術関連職/20代後半男性/年収500万円)といった声も。2018年の春季労使交渉では新日鉄住金と同様、2年で月額合計3000円のベアを決めた。
※39歳・21年勤続基準方式
2位:住友電気工業(平均年収589万円) ~2017年度は売上高・営業利益とも過去最高~
2017年度の売上高は前年度より2600億円以上多い3兆822億円、営業利益は前年度より200億円以上増の1731億円(ともにグループ連結)となった「住友電気工業」。
「新卒入社後10年程度の間に3回の業務報告及び昇進評価制度があり、客観的な評価基準が示されるなど全社横断のかなり公正な昇進評価を受けることができる」(研究開発/50代前半男性/年収1300万円)、「30代まではほとんど差がでない給与体系になっていると思う。安定した収入を求めているのであれば非常に良い」(法人営業/30代前半男性/年収490万円)といった声があった。2018年春季労使交渉ではベア1500円の回答をしている。
1位:新日鉄住金(平均年収628万円) ~2年間で3000円のベア。鉄鋼業界国内トップ~
「日新製鋼」の完全子会社化でシェアを拡大し、2017年の粗鋼生産ランキング(世界鉄鋼協会)で3位となった「新日鉄住金」。春季労使交渉では2018年度、2019年度の2年間の合計で3000円の賃金改善と回答。口コミでは、「大卒事務系総合職8年目で年収900万円以上(残業代含む)。
待遇については十分すぎるほどと感じる」(法人営業/30代前半/年収900万円)、「メーカーのなかではトップクラスの報酬。30歳で850万円近くいく。順当に年次で上がっていく。サービス残業はなく正当な報酬がもらえる」(企画営業/30代前半男性/年収850万円)といった声が寄せられていた。
今回の調査では「年功序列」「安定した収入」「順当に給与が上がっていく」といった意見が見受けられた。鉄鋼・金属業界というのは、古き良き日本の企業体質が残る業界なのかもしれない。
<調査概要> 「鉄鋼・金属業界の年収ランキング」
調査対象:『日経業界地図 2018年版』(日本経済新聞出版社)の「鉄鋼」「非鉄金属」「レアメタル・レアアース」に記載があり、対象期間中に「キャリコネ」に雇用形態が正社員のユーザーから給与明細投稿が20件以上寄せられた企業
対象期間:2013年4月1日~2018年3月31日
※本ランキングの平均年収はユーザーから寄せられた情報をもとに算出しており、企業が発表している数値とは乖離している場合がある。
出典元:株式会社グローバルウェイ
構成/こじへい