意外と多い、長時間通りをウロウロする女子
その後、20組目までダメで、1時間半あまりが経過した時にある異変に気付いた。ナンパ目的でコリドー街の一本道を何往復もしている我々同様、通りを行ったり来たりしている女子のペアが何組も存在するのだ。
それら女子たちの中には、コリドー街常連の友人曰く「何度も見た顔」もいたらしい。複数往復している理由は「お眼鏡に叶う男からタダ飯をおごられたい」…これ以外ないだろう。
唯一、ナンパに成功した1組とは?
そして、ナンパ開始2時間半後。失敗数が30組に届きそうという時に、ある女子2人から「20分だけなら…」との御言葉をいただいた。いや、頑張った甲斐があったというものだ。聞けば、2人はまだ20歳になったばかりの大学3年生だという。
コリドー街はおろか、街コン・合コン含めた、いわゆる「出会いの場」にも来たことがないらしい。何ともピュアな2人で、少しの時間話しただけで、汚れ荒みきった心が浄化された気がした。そうして約束通り、20分そこそこで店を出て、連絡先を交換。若すぎるため、これといった進展はないが、今でも連絡は取れている。
結論、「1杯だけ飲みに行こう」作戦は、飯喰い女を選別できるという意味で、ある程度、有効だったと言える。事実、我々の「飲みに行こう」の一言で「え、飲むだけ?」という、飯喰い女のホンネを引き出せたこともあったわけだし。非常に根気のいる作業になる可能性はあるが、タダ飯目的ではない無垢な女子と遭遇したい人は、この「1杯だけ飲みに行こう」作戦を、金曜日のコリドー街で試してみるといいかも知れない。
文/hiro