その味わいはいかに…
その香りのインパクトから「変わったお茶」なんて言われることもありますが、この「いり番茶」、京都ではとても親しまれている番茶です。
見た目も皆さんがイメージする普通のお茶とはちょっと違い、山の中に落ちているような葉っぱや枝そのもの。ちょっとワイルドな感じもGOODです◎
その年の最初の茶摘みの後、切り落とした茶の木の茎や枝、葉を蒸して、乾燥させ、仕上げに高温の鉄板で炒って仕上げるため、独特のスモーキーな香りになります。
香りがこれだけインパクトがあるだけに…恐る恐る飲む人も多いのですが、ほとんどの方は一口飲むとびっくりします。
意外にもかなりあっさり!味わいも穏やか…
一口飲んだら、なぜか手が止まらなくなる、「THEクセになるお茶」なんです。
人に例えるならば、ちょっとごつくて、ワイルドなのに、中身は繊細で気は優しいといったところでしょうか…最高ですね。
※こちらはティーバックのいり番茶なので葉っぱが少し細かくなっています
お茶が好きという人の中にもカフェインの量を気にするという人も多いかと思いますが、このお茶はカフェインもカテキンも少ない為、年配の方からお子様まで家族全員で頂けるし、からだにとってもやさしいお茶。
それでいて、あたたかくしてもつめたくしても美味!!
ちなみに私は低気圧になると頭が痛くなったり、だるくなったりすることが多いのですが
このお茶を飲むと少しすっきりとした気分になれることもあり、
個人的には「気分がのらない日やパソコン作業が多い日はいり番茶!!」が合言葉になっています(笑)
「普段あまりお茶は飲まないんだけど、このお茶だけは自宅に常備してる」
というコーヒーマニアの男性や
「タバコが吸えない時とか曲作りのとき飲んでる」
というアーティストの方など…じわじわと「マニア」を増やし続けているいり番茶。
騙されたと思って、ちょっと今夜あたり飲んでみてはいかがでしょうか?
【今日の一杯】
御茶ノ水にあるRESTAURANT 1899 OCHANOMIZUはお茶を飲むだけでなく、食することが出来るレストラン。ここで頂けるお茶を使ったカクテルやアルコールドリンクも絶品です
文/茂木雅世(もき まさよ)
ティーエッセイスト/煎茶道 東阿部流師範/日本茶アーティスト
お茶好きがで高じて、2009年、仕事を辞めてお茶の世界へ。2010年よりギャラリーやお店にて急須で淹れるお茶をふるまい始め、現在はお茶にまつわるモノ・コトの企画・商品プロデュース・コラム執筆やメディア出演などの活動を行っている。FMyokohama「NIPPON CHA茶CHA」では最新のお茶情報を毎週発信中。
オフィシャルサイト:https://ocharock.amebaownd.com/
Twitter:https://twitter.com/ocharock