Q:「よりスムーズに退職するために、貴社サービスを利用するにあたって準備しておくことなどありますか?」
岡崎さん:「私物は可能であれば持ち帰っておいた方が良いです。残しておいても郵送していただけますが、着払いになることもありますので。
また、会社からの貸与物は基本的に郵送で返却することになるので、それらを会社に置いてくると手間が省けます。
あとは引き継ぎですね。必須ではありませんが、自分にしか分からないようなことがあるのであれば、最低限まとめたメモを置いておくと無難です」
Q:「少し気になるのが、EXITを利用することで法的なトラブルに発展してしまう可能性です。何か対策はとられているのでしょうか?」
新野さん:「弊社の立ち位置(あくまで連絡の橋渡しに徹する)を明確にする事で、法的な領域には踏み込まないようにしております。実際に法的なトラブルに発展したケースは一度もありません。
我々のような第三者が連絡を仲介する事で、退職者の率直な意見をそのまま伝える事ができます。企業側には、今まで明るみにならなかった組織としての問題点が浮き上がってくるというメリットもあるんですよ」
同社の信条は、「個人と会社は対等であるべきです。つまり、仕事の内容や環境などに納得がいかなければ、あなたは自由に労働契約を終了させることができます」。実際のところ、被雇用者には退職する権利があることが民法で明確に定められている。それでも、社内の人間関係がくびきとなって辞めたくても辞められない場合、EXITに相談してみてはいかがだろう。
文/鈴木拓也(フリーライター兼ボードゲーム制作者)