CD時代のアナログ盤の音が優れている理由
片やあまりに高くてもっと安いものが市場に出るまで待とうと、2~3ヶ月網を張ってやっと購入できたのが、イーグルスの94年発表ライブ『ヘル・フリーゼズ・オーバー』と、サンタナの99年グラミー賞受賞作『スーパーナチュラル』だ。今日現在(8月9日)でDiscogsを見ると、イーグルスもサンタナも最も安いもので約4万円、3年前に僕が買おうと探した時もそんな値段だった。
しかし待てば海路の日和ありで、イーグルスはディスクユニオンの新宿ロックレコードストアで、VG/NMコンディションを約23000円で買えた。ジャケットの天に破れがあるためにVGと評価されたのだろうが、何度かこの連載でも書いたように僕は音質最優先派なので、ディスクがNMなら何の問題もない。ジャケットの破れだって、画像のように数cmレベルで気になるほどではない。サンタナはDiscogsでNM/NMながらやはり約23000円という超お買い得出品を見つけ、即刻購入した。
もちろん、どちらも音は圧巻だ(中古アナログ盤は、ジャケットとディスクの状態をそれぞれ、M、EX、VG、G、Fの5段階で評価することが多い。VGはVery Goodの略で5段階評価なら3にあたり、普通の状態と受け取ってしまいがちが、この世界では“あまりよくない”くらいの意味。僕はディスクがVGなら、絶対に買わない。NMはNear Mintの略でM=MintとEX=Excellentの間くらいで“かなりいい”という評価だ)。
イーグルス『ヘル・フリーゼズ・オーバー』。この程度の破れなら、僕は全く気にならない。
これらCD時代のアナログ盤は2枚組が多いので溝を余裕で切ることができ、音が優れている理由の一つになっているのだろう。また調べたわけではないが、CD時代のアナログ盤発売ゆえ初回限定生産と推定され、どれも“マト1”であることはまず間違いない。