【AJの読み】レモンサワーだけではない、ハイサワーの驚くべき汎用性
もともとラムネやサイダーを製造していた博水社だが、ハイサワーを世に出すきっかけとなったのが、二代目社長の田中専一さんがアメリカ西海岸を視察したときに遭遇した「ホワイトレボリューション」。1974年からアメリカの国民的な酒であるバーボンが、無色透明ウォッカと消費量が逆転した現象を指す。日本でもくせのないピュアな味わいの焼酎が続々と発売され、上物となる割り材が売れると田中社長が開発を重ねて完成したレモンサワー用割り材が、1980年に発売された「ハイサワー」だ。
イベントでは飲み放題レサワのおかわりは自分で作るというルール。この日用意された焼酎の「いいちこ」、「キンミヤ」から好みの焼酎を選び、藤村さんに教えていただいたように、レモンを両手でギュッとしぼっていただく。レモンサワーに使う焼酎は無色透明でくせのない甲類で、アルコール度数は25度がおすすめ。黄金比は1:3だが、氷が溶けてきて味が薄まると中(焼酎)だけを追加する「追い焼酎」をしたりと、好きなように飲みまくり、取材というよりほぼ飲み会状態に。
進化系レサワの飲み比べで、個人的に一番気に入ったのが「ジャムジャムレモンサワー」で、見た目と比べて甘みはほんのりで飲みやすかった。ジャムなら家に常備しているので、100円ショップで買ったクリーマーを使えば簡単にできそう。
レモンサワーは簡単に作ることができて、濃さも調整ができるので飲みやすい。さっぱりとした風味はどんな食事にでもよく合うので食中酒としても使える。また、藤村さんの進化系レサワ講座を聞き、20代の頃に嫌というほど飲んだロングカクテルは、ほとんどハイサワーで応用できると知った。汎用性の高いハイサワーがあれば、家飲みのバリエーションを格段に増やすことができそうだ。
文/阿部 純子