2018年1月に厚生労働省が「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を出したことで、多くの企業が副業を容認する方向へ舵を切り、副業に従事する人が増加しつつある。
ガイドラインによれば、副業をするメリットとして、「主体的にキャリアを形成することができる」や 「自己実現を追求すること」などが挙げられており、「副業」と呼ぶほど大仰なものではなくとも、生活費の足しになるといったアルバイト感覚で、就業時間の後や週末に別の仕事をしている人も多い。
そうしたトレンドの中、副業として注目されている仕事の一つに「フットサルの審判員」がある。先日のワールドカップで日本代表が健闘して、サッカー人気が盛り返したこともあるが、「土日だけの従事でOK」、「人間関係の煩しさがなさそう」というプラスのイメージも手伝っているようだ。
一方で、どうやって審判員になるのかにはじまり報酬面や拘束時間など、ベーシックな情報が見えにくい仕事でもある。そこで今回の記事では、フットサルイベントの主催、運営受託、審判派遣を行っているファイブ・フォーラックの志田さんに、そのあたりについて伺った。
入り口は「サッカーが好き」で充分
Q:「サッカーが好きだから♡」だけではなれない仕事だと思いますが、フットサル審判員の入り口に立つには、最低限どんな要件を満たしている必要があり、どうステップアップしていくのでしょうか?
志田さん:「入り口はサッカーが好きだからで充分だと思います。現に弊社の審判員のほとんどが、サッカー好き、スポーツ好きが高じて働いている方ばかりです。
初めはルールも分からず不安もあると思いますが、審判という固いイメージに敷居の高さを感じず、『いい汗かいてお金を稼ぎたい』くらいの気持ちで飛び込むことが、まず第一歩かなと思います。
そこからは、審判をする上での必要な所作や覚えるべきルールなど、マニュアルに沿って実践の中で研修をさせていただいています。
弊社では、時給を5段階に分け、実戦経験を積むことでステップアップしていく仕組みです。その中に学科試験も1度だけ設けています」
研修期間は3~4時間勤務で約3000円から
Q:「なりたての頃は、1日あたりの業務時間や報酬面はどのようになっているでしょうか?」
志田さん:「弊社では、自主運営する大会の審判と、派遣審判員として他所様の大会の審判を行う活動の場があります。初めは自主運営の大会審判として経験を積んでいただきます。日によって勤務時間に違いはありますが、初めは1日3時間~4時間程度の勤務で、交通費を除いて3000円程度の報酬となります。報酬は基本的に日払いです。
勤務を重ねて、およそ15時間程度の研修期間を終了すると、勤務できる現場の幅も広がり時給もアップしていきます」
審判のランク分けで時給も異なる
Q:「積極的に報酬面をアップしてゆくために必要な心構えや資格にどんなものがあるでしょうか?」
志田さん:「自由に働けるシフトなので、積極的にシフトに入り、経験を積むことが報酬アップの近道ですね。
また、弊社では時給ごとに審判を☆~☆☆☆☆☆でランク別けしており、ランクによって勤務できる現場の幅が違います。その際に、ルールへの理解を深めることも大事になってきますので、フットサル審判資格を取得することもいい勉強になると思います」