今年、2018年の東京マラソンで16年ぶりの日本記録がたたき出されたのは記憶に新しい。その時、設楽悠太選手が履いていたのが、『ナイキ ズーム ヴェイパーフライ4%』だ。〝1億円を獲ったシューズ〟として話題になったが、実はフルマラソン用としては、なかり異質な「厚底」デザインを採用していた。
これまでトップランナーが履くシューズといえば、アッパーどころかソールまでもペラペラの薄いものを使用するのが、当たり前だった。しかしこれはミッドソールにカーボンファイバープレートを採用して、弾けるような推進力をもたせた。「薄底が速い」という、それまでの常識を打ち破ったシューズだったのだ。
実際に日本記録を出すなど結果が出ているが、それは世界でも同様。世界中の主要なマラソン大会の表彰台に上がった選手の75%がこのシューズを選んでいる、というデータもある。まさに「最速のシューズ」とナイキがいうように、記録を求めるための機能が凝縮してあるものといえるだろう。
しかしいくらトップランナーといえども、「最速のシューズ」を履くのはレースのみ。トレーニングでは、カーボンファイバー プレートの「弾むような」推進力は必要ではなく、クッションや安定性が必要になるという。
このようなトップランナーからの要望を受け、最速モデルの良さを継承。トップランナーから、一般ランナーまで使えるように作られたのが、ここで紹介する『ナイキ ズーム ペガサス ターボ』なのである。
注目したいポイントは、「最速のシューズ」にも使用されているミッドソール素材「ナイキ ズームXフォーム」を採用している厚底のソールだ。
「ナイキ ズームXフォーム」の特徴は、エネルギーリターン(反発力)の高さにある。着地の衝撃をソールが受け止めて、それを推進力としてランナーの足に変換するエネルギーが高い。一般的なランニングシューズでは、それが65%だったのに対して、ナイキ ズームXは85%の数値を記録。衝撃のほとんどを推進力として使えるのだ。
また一般ランナーが履くランニングシューズといえば、クッションが重視される傾向が高いが、そこも抜かりはない。「クッション性」「反発性」「軽量性」「耐久性」の4つを実現する素材「ナイキ リアクト」をナイキ ズームXと併用することで、安定性を高め、さらにはおよそ800kmの使用に耐えられる耐久性も持たせている。