【 初診 】まずは電話で相談の予約を入れる
「睡眠障害かも……」。心配になったら、まずはクリニックに電話。初診は時間がかかるので、症状を言って予約を入れる。
●まずは自覚症状などの問診から始まる
「鳥海さんのような体格の人は、高確率で睡眠時無呼吸症候群です」と井上さん。「自分でも、もしやと思っていました……」。実際に疑いが濃厚に。
《睡眠時無呼吸症候群の疑いがある鳥海さんへの問診内容》
Q. 寝ている実感はありますか?
A. 寝ていますが、疲れが取れていないことも。
Q. 朝、すっきり起きられますか?
A. 何となく、ぼんやりしていることもあります。
Q. 家族に睡眠時無呼吸症候群と診断された人はいますか?
A. 父親が睡眠時無呼吸症候群です。
Q. いびきがうるさい、寝言を言うと指摘されたことはありますか?
A. 実家に帰って寝ていると、母に言われることが。
Q. 起床した時に頭痛はありませんか?
A. たまに、頭が痛いと感じる時があります。
Q. 寝汗はかきませんか?
A. 朝起きた時に、かいていることがあります。
Q. 仰向けで眠れますか?
A. 横を向いて寝ることが多いです。
Q. 昼間に強い眠気を感じることはないですか?
A. あります。眠りの質が低い気がします。
Q. 20歳の頃からどれくらい体重が増えていますか?
A. 20歳の頃は80kgで、今は95kgです。
Q. 飲酒の習慣はありますか?
A. 週に1~2回、会食の時くらいです。
鳥海さんが受けた事前検査
[頭部レントゲン撮影]
顎の骨と顎関節、咽頭部の状態をレントゲンで確認し、解剖学的要因がないか確かめる。
[鼻腔通気度検査]
左右の鼻腔がどれくらい空気を通しているか、また、その流量差の有無を調べる。
[心電図]
心筋の収縮を電気信号で計測し、脈拍や心臓の働きに異常がないかの状態を診る。
【睡眠ポリグラフ検査】眠りの状態をセンサーで細かく観察
通称〝PSG〟検査。複数のセンサーを装着して30秒ごとに睡眠の深さを判定し、呼吸状態や脚動の判定をすべて目視で行なう。左のグラフは典型的な閉塞性睡眠時無呼吸症候群の波形だ。
「パルスオキシメーターの結果では、やっぱり睡眠時無呼吸症候群の疑い濃厚と、はぁ……」と鳥海さん。心配していたとおりの結果だが、「大丈夫、治療で治ります」と井上さん。