名古屋には旅行者を驚かせる食がたくさんある。独特の香りと味わいの豆味噌、スパイシー&コッテリの手羽先、小倉トースト。どっぷり濃い目の味ばかりと思ったら、意表をついてくるきしめん。実に奥深い。
けれど、魚の話はあまり聞かない。エビふりゃーやエビせんは話題にのぼっても、次が出てこない。もしかして、魚をあまり食べないの? 大真面目に聞くと、魚をガッツリ食いたくなったら日間賀島(ひまかじま)に行くとの答が返ってきた。
名古屋からわずか1時間で行けるタコの島
日間賀島とは知多半島の突端、師崎港から東にわずか2kmほどに位置する、周囲6km弱、人口2000人弱の小さな島である。名古屋中心街からのアクセスは車が便利で、知多半島道路を南下すること約50分で南知多町師崎港。ここから高速船に乗ればわずか10分で到着する。
すぐ近くには篠島や佐久島もあるが、訪れる観光客数は日間賀島が一番という。理由は簡単、とにかく新鮮な魚が食べられるから。中でもタコは一番の名物であり、島の玄関口にあたる東港と西港では、愛くるしいタコのモニュメントが観光客を迎えてくれる。
*冬のフグも絶品!
ちなみに、東港のタコの名は「がっしー」、西港は「にっしー」。一見すると同じに見えるが、実は扇子を持つ手(足)が違う。細かなこだわりが心憎い。
港近くの交番やマンホールのデザインもタコ。周辺のお店も、タコ焼きに多幸まんじゅうなど、いたるところ、タコだらけ! 気持ちが盛り上がること請け合いだ。