弱った猫の栄養補給
空腹で低血糖を引き起こしている猫には、ミルクやキャットフードよりブドウ糖を与えるのが効果的(低体温の猫も同様)。
【用意するもの】
・ブドウ糖(薬局で購入可能。ガムシロップやスポーツドリンクでも代用可)
・スポイトかシリンジ
【やり方】
1. ブドウ糖を水かぬるま湯に溶かす。溶かす量は、舐めてみてほんのり甘い程度(ガムシロップやスポーツドリンクの場合も同様)。
2. ブドウ糖液をスポイトかシリンジで吸い取る。1回に飲ませる量は1mlくらいで十分。
3. 猫の顔を上に向かせ、猫の口の横・犬歯の後ろ側から少しずつ液を流し込む。猫が舌でペロペロ舐め取ったり、のどをゴクンと鳴らして飲み込んだことを確認したら、追加で流し込む。その後に、キャットフードやミルクを与える。
以上が、動物病院に連れていけない場合の応急処置。それから後は、駆虫や感染症検査というステップがあって、やはり動物病院でのケアは必要になる。最終的に自分で飼うか、里親を探すかの決断も含め、本書は有用な手引きになる。地域猫や野良猫の多い地域に住んでいるのなら、本棚に常備すべき1冊といえそうだ。
写真撮影/宮本亜沙奈
文/鈴木拓也(フリーライター兼ボードゲーム制作者)