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「特別なことは何もしていないんです」両親から深い愛情を持って見守られた大谷翔平の幼少期

2018.07.16

大谷翔平 雄叫び

「たくさん支えてもらい自由にさせてもらった」

 特別なことは何もしていないんですよ――。

 ふたりはいつもそう言うのだが、両親が何気なく築いてきた大谷家は、息子にとっては「居心地がいい」場所だった。その空気感が、大谷の人間としての礎を育んだ。彼は、両親への感謝の思いをこう語ったことがある。

「今でもそうですが、親には本当に自分がやりたいように自由にやらせてもらってきました。父親には、やりたければやればいい、やりたくなければ自己責任で、という感じで接してもらいましたし、母親にも『勉強をやりなさい』と言われたことがなかったですし、たくさん支えてもらいながら、自由にやらせてもらってきたと感じています」

 何かの決断に迫られた時は、いつも自らの意思を尊重してくれた両親。また、小学校時代は大谷が所属するチームの監督でもあった父は、5年生頃まで「野球ノート」を息子につけさせていた。試合での反省や課題を書かせ、父がアドバイスを書き込む。いわゆる、野球を通した「交換日記」だ。父は、言葉を書いて頭で理解しながら行動する習慣を身につけてほしいと思っていた。それもまた、大谷の「考える力」の原点と言えるのかもしれない。

 純粋で真っすぐに、野球の「てっぺん」を目指したいという大谷は今、技術のさらなる変化を求めるために日々、課題と向き合う。その一方で、メジャーという新しい環境を誰よりも「楽しんでいる」ように思える。そんな姿を見るたびに、かつて残した彼の言葉を思い出すのだ。

「岩手での時間は本当に楽しく、のんびりと過ごしました。こと野球に関しても、おそらくそういう環境のほうが僕には性に合っていたと思います。個人的には、子供の頃に楽しく、のんびりと野球ができたことはよかったと思っています。楽しくできたおかげで、一回も野球を嫌いになることはなかったですから」

 野球が好きだから――。

 その思いは、今も変わることのない大谷翔平の原動力である。そしてこれからも、進化する彼の大きなエネルギーとなっていく。

 

取材・文
ささき・とおる/1974年岩手県生まれ。スポーツライター。主に野球をフィールドに活動する中で、大谷翔平の取材を花巻東高校時代の15歳から続ける。近著『道ひらく、海わたる 大谷翔平の素顔』(扶桑社)がヒットとなっている。

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